売上を簡単に上げる方法 【商品開発・編】
晩春~初夏の気温が高い場合、気を付けること
この時季高温が続くようだと、いちごやサラダ野菜などは、出荷量が増え値ごろ感が出て、販売しやすくなるものと考えられます。
いちごは、パック売りだけでなく、箱売りや、ジャムやデザート材料としての提案をして、販売数量を伸ばす戦術を取ると新たな需要を作ることが出来て、全体の販売量を伸ばすことが出来ます。
果物は、いちご以外、主要品目が見当たらないこの時季です。西瓜やメロンの大型商品が売上貢献するまでの間、高い気温を利用して、オレンジやグレープフルーツの拡売を徹底して行います。生食は勿論、フレッシュジュースやデザートの提案を行うと効果的です。そして、気温の上昇とともに、カットフルーツの販売量が確実に伸びて来ます。パイナップルは、SKUの拡大を確実に行います。
西瓜やメロンは、例年より、1、2週間早めに売場を拡大して、夜間、西瓜1/6カットとブロック・小パック、パイナップル・小パックなど、欠品が無いようにしなければなりません。
導入期に味の良いものを選定して、販売することで導入期から成長期までのライフサイクル前半の売上を伸ばします。
野菜は、新物のじゃがいもや玉葱などを含めた、サラダ関連の売場を、平台前面でフェイシングを拡大して、コーナー化します。
週(日)替わりのメニュー提案や関連販売で、目先を変えて、お客に飽きさせない売り場の工夫をすることも重要です。
キロ単価の高い、果菜類と茸を中心に、サラダや中華など、明確なメニュー提案を行い、関連販売を徹底することによって販売点数を伸ばします。
また、トマトは、高温が続くと平地の色付きが早くなり、高糖度系のものは、糖度が乗りにくくなります。
高糖度品は、5月上・中旬までの早い時期の仕掛けと拡売を強化しましょう。
単品によっては、相場安も予想されます。その場合、市場内での高品質の産地や品種を中心に仕入れて、絶対価格では無く、相対価格で品質価値をお客に打ち出します。要するに、単価を上げる努力と、値入れを確実にして、全体の粗利益額を確保することに注力します。
相場が下がった時、目先の売上に気を取られて、「安かろう、悪かろう」の売り方だけは絶対にしてはいけません。相場安で前年対比の売上が取れないことが問題ではなく、粗利益額が取れないことが問題です。
相場安の時に、粗利益高を落としてしまうと、その後、そのカバーをすることになり、販売戦術的にも成約が出てきます。このことは、販売戦略上重要なポイントであることを、今一度肝に銘じて行動しましょう。
梅雨の時季、7、8月の注意点
梅雨時期は、体感温度が低下することにより、サラダ野菜、果物共に売り上げが一時的に低下する傾向があります。
週間天気予報などをこまめに観察して、MD計画を組み立てて、天気や気温の変化に確実に対応した、プロモーションの修正対応(コントロール)が重要です。
例えば、天気がよければ、サラダメニューや果物を前面に打ち出した売場に、また、雨が続けば、中華やイタリアンなどのメニューを打ち出すという様な、切り替えを確実に行います。お薦めの美味しいドレッシングやパスタ、簡便の中華調味料などを関連陳列して提案を行い、お客の目を引きつけ、立寄り率を上げる売場作りを研究、実践することを強くお薦めします。
どちらにしても、ムダな在庫を持たず、天候や気温の変化に対して、常に素早く対応できる体制を整えていくことが、重要であり、売れ筋商品の欠品や、ムダな在庫を持つことによる鮮度劣化を引き起こさないよう、仮説設定の技術を磨くことに重点を置いて行動しましょう。
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