成年後見の申立 預金通帳の写しが必要な理由 ☆成年後見vol.10⑮☆

佐井惠子

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テーマ:成年後見 申立のツボ

こんにちは、司法書士佐井惠子です。
成年後見の申立書類作成というご依頼をいただくことがあります。
後見人候補者は、親族。
家庭裁判所のホームページをご覧になると、用意する書類がリストアップされています。
一つ一つチェックして、揃うと、申立書完成!・・・ではありません。
申立に必要な書類は様々ありますが、その中でも、預金通帳の写しについてお話しします。

ご本人の資産がどれだけあるか?
資産の一覧表に、預貯金の残高を書き写していくのですが、
その情報さえあれば良いとしたら、銀行が発行する残高証明書だけで十分なはずです。
では、どうして通帳の写しを提出しなければならないのでしょうか。

例えば、ご本人の判断能力がぐっと衰えてきた時期に、大きな金額の出金が見つかったとしたら・・・。
その時期は、診断書からある程度想定できると思います。
それは何に使ったのか、申立人に確認する必要があります。
定期預金に振り替えている場合もあります。
そのお金の流れを把握しておかなければなりません。
あるいは、大きなお金が必要となる出来事があった時は、
領収書などで、その裏付けを用意してもらいます。

裁判所で、ただでさえ緊張気味のところに、突然、そういった質問を受けると、
落ち着いて答えられない場合もありますよね。
予め、私の方から質問をさせていただいて、それに準備しておけば、慌てずに済むと思います。
親族後見人候補者を後見人に選任してもらうには、
本人の財産を堅実に管理できる。この人なら大丈夫と、裁判所に判断してもらわなければなりません。

預貯金は全て網羅しているか。
使途不明金はないか。
決して、不正があると思ってお尋ねする訳ではありません。
ただ、裁判所の視点で、通帳をもう一度見直します。

成年後見人申立についても、専門家として相談をお受けしています。
どんなことでも、どうぞ。

笑顔の和が広がりますように

司法書士佐井惠子
http://sai-shihou.jp

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