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東日本大震災 権利証が無くなっても大丈夫

2011年3月20日 公開 / 2014年5月23日更新

テーマ:東日本大震災

コラムカテゴリ:法律関連

こんにちは、司法書士佐井惠子です。
震災によって権利証(登記済証)が無くなったと、落胆している方。
重要な書類ではありますが、無ければないで、他の方法があります。
心配いりません。

皆さんは、大切な権利証をどこに保管していますか?
貸金庫を借りていれば、そこに入れておけば安心でしょうが、
今回の震災でも、持ち出せた方は少ないのではないでしょうか。
例え持ち出せたとしても、それを持ち続けるのは気苦労なことですね。

権利証は、不動産の所有権を取得した際に法務局が交付する、朱色の角印を押した書類です。
正式には、登記済証といわれています。
最近、不動産を取得した方については、「登記識別情報通知」に変わっています。

基本的には、それ自体が不動産の権利を表しているわけではなく、
登記の申請人が登記名義人本人であることを確認するための、本人確認手段の一つです。
このため、書類が無くなったとしても、その他で本人確認ができれば登記はできるのです。

木蓮と神戸元町の夜景
(木蓮と神戸元町の夜景です。)

その方法としては、①本人確認情報通知 ②事前通知 の二つがあります。
①は、登記を申請する司法書士が、ご本人と会って、本人のパスポートや運転免許証等の提示を受けて
 本人であることを確認し、その責任において本人確認をしたことを
 本人確認情報として法務局に提供するものです。
②は、申請後に法務局より登記義務者に対して、登記申請があった旨の通知が
 本人限定受取郵便によってなされます。受け取る時に、免許証等の提示が求められます。

非常時に、本人確認書類としてどれだけの書類を揃えられるのだろかと思います。
そういう意味では、まずは運転免許証や健康保険証、年金手帳などの再交付を受けて、
その後で、ということになってきますが、手続きはできます。大丈夫です。

司法書士佐井惠子
http://sai-shihou.com

この記事を書いたプロ

佐井惠子

家族の問題(成年後見、相続、信託)の専門家

佐井惠子(佐井司法書士法人)

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