生死不明者と失踪宣告 ☆遺言・相続vol.3⑱☆
みなさん、こんにちは。司法書士 佐井惠子です。
従来の住所または居所を去って、行方がわからなくなった人を不在者といいます。
戻ってくるまでの間、不在者に代わってその財産を管理する人を不在者財産管理人といいます。
財産の管理が主な任務ですが、遺産分割協議に参加するなど、
特別の場合には、裁判所の許可のもと財産を処分することができます。
そして、不在者が現われたときに、その財産を引き渡すことを任務とします。
それまでの間は、預貯金は、「不在者○○財産管理人△△」名義とし、
不在者名義のままで置いておきません。
利害関係人又は検察官が、家庭裁判所に選任の請求をしますが、
その際、不在者財産管理人の候補者には、親族、知人・友人、第三者が考えられます。
裁判所は、健康状態や申立人との関係、不在者との貸し借りの有無などを尋ねて、
相応しいかどうか、人のお金を預かる立場を良く理解しているかどうかを
総合的に判断して、選任します。
なお、借金の支払いができなくなって行方不明となった場合には、
財産管理人のところに請求がくる可能性があることにご注意下さい。
一旦引き受けると、簡単には辞任できません。
就任後は、毎年一回に加え、動きがあったときにも、管理状況の報告が必要です。
申立てには、申立人と管理人候補者に裁判所へ出向いていただきますが、
大阪家庭裁判所では、特に問題がなければ、即日選任されますのでご安心下さい。
司法書士佐井惠子
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