長屋などの古家の腐った柱はどう対処すればいいのか。
長屋など間口の狭い古家は間取りの配置にいろいろと頭を悩ませることが多々あります。
特に1間半間口の家は、いわゆる「うなぎの寝床」と呼ばれる通し間取りが定番でなかなかアレンジしにくいのが現状です。
更に水廻りの配置も動線に関係なく、置けるところに配列している使い勝手の悪い住宅になっています。
特にお風呂に関して半内寸800㎜×1400~1600くらいの小さなタイル張りのお風呂や、0816サイズの小さなユニットバスになり、膝を抱えて浴槽につかるお風呂に我慢して暮らしてきました。
せっかくリフォームするのだから、膝は伸ばせなくても、もう少し楽にお風呂に入りたいというご要望をよく耳にします。
また、小さくていいから脱衣所も作ってほしいという要望もあります。
下記の図面を見てみましょう。
1間半間口の長屋のお宅です。
奥に水廻り設備が固まっていますが、脱衣所も洗面所もありません。
お風呂も半間のスペースに収まっているので、900サイズ以下の浴槽です。
こちらのお宅をそのまま設備と内装だけを新しくリフォームしても使い勝手の良くない住みづらい家になってしまいます。
何とかもう少し広いお風呂に、そして小さくても脱衣所兼洗面所を配置することができないものでしょうか。
こちらが水廻り設備を少し動かしたプランです。
1間半の間口を広げることはできません。
しかし勝手口の位置を少しずらすことで、1216サイズのユニットバスを設置することができ、トイレとの間に半間のスペースにW600サイズの洗面化粧台を置いて脱衣所としても使えることができます。
水廻り設備を移動するとお金がかかるといいますが、どちらにせよ解体するのですから、給排水の配管などの費用はそれほど多くかかる事はありません。
むしろリフォームしてキレイな住まいになっても狭いお風呂に入らなければならない苦痛、家族と言えど身だしなみやプライバシーが重視される現代の暮らしにおいて、脱衣所や洗面所のない生活を送ることに比べれば大きな負担になることはありません。
リフォーム後の水廻り周辺箇所の状態。
お風呂、脱衣所、小さいですがキッチンも配置されています。
トイレはさらに手前左側にあります。
新しくセパレートに図面通り配置しました。
1216サイズのユニットバスです。
このサイズは昨今のマンションにおける標準サイズなので、それほど狭さを感じることはありません。
親子で入ることも十分可能です。
このように40年から50年前に、家にお風呂があればいいという時代と現代では大きく生活様式が変わっています。
お風呂もあればいいではなく、より快適にというコンセプトははずせません。
1間半間口という現実は変えることができませんが、より快適に暮らすことはは少しの工夫とアイデアで必ずできるのです。
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