目標管理制度は本当に有効なのか?

真田直和

真田直和

テーマ:人事制度

アジャイルHRが全国のビジネスパーソン1,000人超を対象に日本の企業における目標管理(MBO)の実態と課題についてインターネット調査を実施し、その結果を公表しました。
全国の従業員500名以上の企業に勤める会社員 1,124人のデータということです。
注目すべき数値を見てみましょう。

1.目標管理を行っていますか?
・はい   83%
・いいえ  17%

2.導入している目標管理手法の内訳
・MBO                48.1%
(期初に会社の目標を個人にまで分配し、期末に目標の達成度に基づき人事評価を行う方法)

3.MBOについて、課題に感じていることはなんですか?(複数選択)
・形骸化している                     31.4%
・毎年同じような目標を立てており、発展性がない      30.1%
・自分の目標に関係のない業務の優先度が低くなりがち    26.9%
・目標を達成しやすいよう低く設定するケースがある     20.5%

4.MBOについて、課題に感じていることはなんですか?(複数選択)
・今期やるべき事や必達すべき項目が明確になる       57.0%
・何をすべきかを自分で考え、自分で目標設定できる     36.3%

上記結果から多くの企業でMBOを導入していますが、あまり効果は見られないようです。
では、なぜ効果が出ないのかは目標管理という制度の問題なのでしょうか。

会社の目標に対して個人の目標を設定することは、より具体的になるため必要と考えます。
しかし、実際には同じような目標や目標を達成しやすいよう低く設定する状況です。
重要なのは会社の目標にリンクした目標でなければなりません。
ひとりひとりの目標達成が会社の目標達成につながるような設定にしなければなりません。

個人がひとりで目標そのものを考えるのではなく、上司とともに会社にリンクした目標を考え、そしてその目標を達成するための行動(何をすべきか)を自分で考えてもらうことが本当の目標管理でると考えます。

目標を設定することが目的の目標管理制度では「形骸化している・・31.4%」のは分かる気がします。

調査結果の詳細は下記でご覧いただけます。
https://q.bmd.jp/91/266/10785/88105

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真田直和
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