大企業の影響力
大企業の集まりである経団連が、産業技術総合研究所やSTAP細胞で一躍有名になった理化学研究所等の公的研究機関の活用についての提言を最近まとめて発表しました。(2014年7月15日付け)。
イノベーション創出に向けた研究開発法人の機能強化に関する提言
これによると、日本の公的研究機関の状況と、ドイツの状況を比較し、ドイツ型のシステムをとることを推奨しています。
具体的な違いは、ドイツ型では、政府のグランドデザインが明確で、各研究機関の役割が非常にはっきりしているとのことです。大学の研究成果を発展させ、企業の事業化に橋渡しする応用研究を主体にする研究所や基礎的な研究を実施する研究所等の位置づけが明確で、オーバラップが少ないとの事。それに比して、日本は、各省庁の縦割りで、研究機関があり、明確なグランドデザインもなく、大規模な政府資金が使われている割には、これからの我国に必要なイノベーション創出に対する効率が非常に悪いとの事。
模範としているのは、ドイツのフラウンホーファ研究機構という所ですが、ここは、大学教授が所長を兼務しており、産業界からの獲得資金に応じて政府資金が投入されるというマッチングファンド形式になっているため、産業界からの仕事をうまくこなしているとの事。
たしかに、日本の研究機関も、sのようなシステムに早くする必要がありますね。ただ、STAP細胞騒動の理研の対応をみていると、指導層をすっかり入れ替える必要がありそうですが。