中小企業の景気動向
民間の組織である産業競争力懇談会が、「イノベーションによる新産業・新市場の創出~再生と成長のための課題と提言~」というレポートを出しました。
産業競争力懇談会とは、いわゆる日本の大企業の集まりによる、純粋民間の懇談会。
このようなテーマでのレポートは、行政やシンクタンクが各種作成していますが、民間企業主体の提言ということでは、興味深いものがあります。
内容の要約は
イノベーションによる新産業・新市場の創出 ~サマリー~
にあります。
ざっと見る限り、特に目新しい内容ではないのですが、一点、「レジリエントな社会の構築」という言葉が見慣れないものでした。ここで使われているレジリエントは、レジリエンス(resilience)から来た言葉で、「地震、台風、津波、洪水といった自然災害のみならず、パンデミックやテロ等、今後発生が想定される大規模で破壊的な社会のリスクに対して、それが顕在化して社会システムや事業の一部の機能が停止しても、全体としての機能を速やかに回復できる【しなやかな強靭さ】を意味する。」とのことです。
また、報告書全体を読むと、我国の課題が包括的に俯瞰できるため、現段階での状況認識資料として有用だと思います。
ただし、まとめをしているのが、従来型大企業のメンバーであり、ベンチャー企業、IT企業等の新しい勢力からの視点に乏しく、そういった意味では、若干不満ではありますが。
尚、本文の方は、
イノベーションによる新産業・新市場の創出~提言本文~
にありますので、ご興味のある方はお読みください。