2013年を読み解くヒント
最近の企業は、技術とは無縁ではありません。情報通信は、どの企業でも基幹インフラですし、ものつくり系の企業はいうに及ばず、衣料品小売りや農業といった、これまでは技術に無縁だと考えられていた業界においても、高度な技術が密接に関係してきています。例えば、衣料品では、ハイテク素材の採用、農業でバイオテクノロジーを用いた品種改良など、容易に思いつきます。
すなわち、現代の企業経営は、技術と不可分であり、いかに、現代や未来の技術に理解があり、適切な採用ができるか、が経営者にとっての必要なスキルとなりつつあるといえるでしょう。
このように、現在の社会、経済、顧客状況を勘案して、事業推進上、不可欠な適切な技術選択を行うのが、技術戦略です。
今朝の日経新聞に、日産自動車が、4割低燃費のガソリンエンジンを搭載した小型車を開発し、トヨタ等の推進するハイブリッド技術に対抗する、という記事が載っていました。これなんかは、日産は、次期エコカーの技術戦略として、低燃費型ガソリンエンジン(ダウンサイジング・エンジン)の開発に注力する事を示したものです。
もちろん、日産は先行するトヨタのハイブリッド技術に対抗して、やみくもにダウンサイジングエンジンの開発に突き進んでいるわけではなく、その技術戦略立案の背景には、合理的な判断があるわけです。100%正しい技術戦略は、そうそうあるものではありませんが、成功確率の高い戦略の立て方というものはあり、たぶん、日産もそのような過程を経て、このような技術戦略を立てたのでしょう。
では、技術戦略は、どのように立てたらよいのか。それは、まず、世の中を詳しく分析し、未来を予測することにつきます。
今回のセミナーでは、そのへんのお話を中心にしていく予定です。
8月セミナ ★成功する事業を実現する技術経営戦略の立て方★