○競売○

宮本裕文

宮本裕文

テーマ:不動産トラブル

買受人からの明渡を拒むことは出来ません!

事例

一戸建ての住宅を借りて住んでいます。
先日、建物を競売で買受けたという人が来て、建物の明渡しを求められました。

賃貸借契約の締結前に、媒介業者から重要事項の説明は受けましたが、抵当権が設定されている旨の説明のみで、抵当権が実行された場合の説明はありませんでした。

明渡しに要する費用等は一切出さない!敷金の返還にも応じない!とのことです。このような一方的な立退き要求は認められるのでしょうか?

認められています

現在では競売の買受人に対して借家権を主張することはできなくなりました。従って、買受人から建物の明渡しを求められた借主は、明渡しを拒むことはできません。

また、借家権の対抗力がありませんので、買受人に対して敷金等の返還を求めることもできません。
宅地建物取引業法では、登記記録に記載された事項の説明を媒介業者に求めていますが、競売になった場合の説明までは求めていません。

貸主が抵当権設定後に賃貸借契約締結、入居後に競売が開始され買受人が決まった場合
・賃借権の主張不可 (但し、明渡猶予期間6ヶ月)
・買受人に対しての、敷金返還請求不可

などとなり借主には不利益が生じます。



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宮本裕文
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宮本裕文(宅地建物取引業者)

有限会社富商不動産販売

障がい者(心と体)に特化した賃貸住宅入居支援の専門店です。また、宅建士として37年の知見を基に不動産お役立ちコラムを発信しています。

宮本裕文プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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