規範意識の強い人。
修理費用を家主が払ってくれない!
(事例)
「築30年の古い借家、2階のバルコニーの床一部が割れ、また手すりも壊れて危険な状態にあります。家主に再三修理を依頼しましたが、1ヶ月たっても修理しないので私が大工さんに依頼し修理しました。支払った修理費用7万円を家主に請求したく思っていますが、家主が支払を拒否した場合は家賃と相殺することは可能でしょうか?」
●家賃と相殺できる可能性は高いと思われます。
バルコニーが、使用するに危険な状態であることから、貸主には修理義務があります。
仮に「古い借家なので修理等は借主の負担とする」旨の修理特約があったとしても、一般的にバルコニーの修理には多額の費用が必要になると思われることから、小規模な修理とはいえず大規模修理と考えられます。
そのような小規模を超える修理費用を借主負担とする特約は無効とされていますので、借主の負担とすることはできそうにありません。
貸主に修理義務があるにもかかわらず貸主が修理義務を果たさず、借主が自らその修理を行った場合、借主は当該費用を支出したときは、直ちに貸主に対して請求することが可能です。
当該費用を貸主が支払わない場合、借主は賃料と相殺することを主張できます。
この場合、相殺が主張できるのは必要費(当該修理費)の範囲内であり、当然それを超えての賃料支払を拒むことはできません。
●賃料の相殺には注意点があります!
当該修理費が賃料の何ヶ月分にもなる高額の場合や、修理の必要性・修理費用に疑義があるとして貸主が争っているような場合に、借主からの一方的な相殺主張は、貸主から逆に賃料支払について債務不履行を主張されるおそれがあるので、注意が必要です!
○貸主・管理業者の承諾を得ずに行う修理等は逆に契約違反となりそうです。
○修理の必要がある場合には、とりあえず貸主・管理業者への連絡、相談となります。
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