売買契約を解除した!仲介手数料が請求される解除とされない解除

宮本裕文

宮本裕文

テーマ:不動産トラブル

契約の解除 仲介手数料請求への影響。


●売買契約の解除等の場合、仲介手数料は次のように扱われるのが一般的です。

①売買契約の約定による解除

・解除権の行使(手付放棄、倍返しによる契約解除)による場合には、媒介業者は仲介手数料の支払いを請求できるとされています。
ただし、裁判例の中には、満額の仲介手数料を取得できるのではなく、相当報酬額(仕事の内容に見合う)しか請求できないとされたケースもあります。

②解除条件成就による解除

・例えば、ローン特約(ローン不成就の場合白紙解除等)などの規定に基づく解除の場合、媒介業者は仲介手数料を請求することはできないとされています。

③停止条件不成就による契約効力の不発生

・停止条件(○○が完了したら○○する等)付の契約の場合には、停止条件が成就した場合のみ仲介手数料の請求が発生するとされているので、請求することはできません。

④当事者の債務不履行による解除

・原則として、媒介業者は仲介手数料の支払いを請求できるとされています。ただし、その債務不履行に関して媒介業者に契約上の注意義務違反(例えば調査ミス等)がある場合には請求に影響することもあります。

⑤当事者同士の合意解除

・媒介業者は、仲介手数料の支払いを請求できます。

⑥媒介業者の責任において契約が無効または取り消されたとき

・当然、仲介手数料の請求はできません。

●あくまでも、一般的なケースであり異なる考え方も存在しています。



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宮本裕文
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宮本裕文(宅地建物取引業者)

有限会社富商不動産販売

住宅確保要配慮者のための賃貸住宅専門店です。障がいのある方、高齢者の方へ積極的に賃貸住宅の仲介をしています。

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