給湯器の故障とお風呂代の請求。
ガイドライン 特約の問題。
●特約の可否。
ガイドラインでは、通常損耗分の補修費用を借主の負担とする特約自体は
可能であるとされています。
●特約の有効性の要件。
ただし、経年劣化や通常損耗に対する修繕義務等を借主に負担させる特約
は、借主に通常の義務とは別の新たな義務を課せることになるため、一定の
要件を満たしていないと効力は争われることになります。
そこで、原状回復に係る特約が有効になるためには、次の要件が必要とされ
ています。
●借主に特別の負担を課す特約の要件
①特約の必要性があり、かつ、暴利的でないなど客観的、合理的理由が存在
すること。
②借主が特約によって、通常の原状回復義務を超えた修繕等の義務を負うこ
とについて認識していること。
③借主が特約による義務負担の意思を表示していること。
などとなります。
(実務上での有効性の要件を満たしている、借主の修繕義務特約)
「電灯、電球の交換・パッキン等の交換・詰り抜き等の費用は借主の負担とする。
ただし、配管等の設備自体に修繕が必要な場合、また、入居後○年間は貸主の
負担とする。」などとなります。
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