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賃貸借契約 賃料の値上げを拒否したら契約の更新を拒否された。

宮本裕文

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テーマ:不動産トラブル

賃料の値上げ拒否と更新拒否。


●6ヵ月後に契約の更新となります。
先日、家主から、「契約の更新を希望する場合、賃料は○○円(値上げ)となります。
賃料に同意できない場合は契約の更新はできません。」との通知がありました。
賃料の値上げに同意したくありませんが、契約の更新ができないのも困ります。

(考え方と対応は)

●借地借家法では、契約の当事者は「更新をしない」または「条件を変更しなければ
更新しない」場合、契約期日満了日の6ヵ月以上前に相手方に通知することが必要
と定めています。
従って家主は、この借地借家法の定めに基づいて入居者に通知したと思われます。

しかし、契約条件の変更は、家主と入居者(当事者)の合意があって初めて成立する
と考えられています。当然、一方の通知のみで賃貸借契約の条件が変更になることは
ありません。万一、契約条件の変更について当事者間で合意できず契約期間満了日
が過ぎると法定更新されることになります。

また、家主が更新を拒否するには「正当な事由」が必要となるので、入居者が家主の
更新条件に同意しないことを理由に更新を拒否し、建物の明渡しを求めることはでき
ません。

家主は、あくまでも賃料値上げを求めるのであれば、更新手続きとは別に手続きをと
る必要があります。

(今回のポイント)

①賃料の増減請求は、賃料が不相応となった場合、更新時に限らず当事者はいつ
でも相手方に請求することができます。
②本事例の入居者は、値上げに同意できない場合でも更新することができます。
合意更新できないときでも「法定更新」されることにより保護されています。


賃料の通説とは?

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宮本裕文(宅地建物取引業者)

富商不動産販売

障がい者「心と体」に特化した賃貸住宅入居支援の専門店です。不動産コラムも随時更新中です。

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