規範意識の強い人。
ゴミ置場に関するトラブル。
買主Aさんは、自室の専用庭が気に入って1階の新築分譲マンションを購入
しました。
ところが専用庭の前に隣の町内会のゴミ置場が設置されることになりました。
(買主Aさんの言い分は)
○マンションの販売業者から、専用庭前にゴミ置場が設置されるなど一切の
説明がなかった。
○ゴミ置場が設置されていると分かっていれば契約はしなかった。
(マンション販売業者の言い分は)
○町内会のゴミ置場が移設されることは知らなかった。
○町内会や役所にも別の場所に設置するようにお願いしたが、近隣住民の
同意が得られないので無理と言われた。
(結果)
○マンションの販売業者は、買主Aさんの専用庭にゴミ置場が見えないように、
目隠しとして植栽を設置し謝罪することで和解した。
(私的に考えること)
○そもそも宅地建物取引業者に移設されるゴミ置場までの調査義務はない
のでは、と思っています。
宅地建物取引業法でも、ゴミ置場まで調査・説明義務があるか否かについて
は、議論のあるところです。
従って、このマンション販売業者は、とても良心的といえます。
しかし、ゴミ置場の問題は、従来からトラブルに発展することが多い事項です。
ゴミ処理は、生活する上で重要な問題となりますが、ゴミ置場の設置について
は住民間でトラブルになることが多いことから、町内(自治)会等では、ゴミ置場
についての運営ルールを定めている場合がほとんどです。
宅地建物取引業者は、ゴミ置場の位置が生活環境に与える影響が大きいこ
とを理解した上で、そのルールを町内(自治)会等に確認して買主に告知する
など、柔軟な対応が求められているのかもしれません。
ゴミ置場のトラブル。
○岡山市 不動産コンサルタント 宮本裕文
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