家主が修繕義務を履行しない!入居者はどのような措置をとることが可能か。

宮本裕文

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テーマ:不動産トラブル

修繕義務


貸主が修繕義務を履行しない場合には、借主は次のような措置をとることが可能となります。

① 損害賠償の請求
雨漏りしている屋根の修理を貸主が行わず、借主所有の物品に損害が生じる等、貸主の
修繕義務の不履行が原因で借主に損害が生じた場合には、借主は、貸主に対して当該
損害の賠償を請求することができます。

② 裁判所への強制履行請求
借主は、貸主の費用をもって修繕を実施 させることを請求するよう、訴訟を提起すること
ができます。

③ 修繕の実施
借主は、貸主が履行義務を負っている修繕を実施し、貸主に修繕費用を請求することが
できます。この場合、貸主が修繕費用を負担しない時は、借主は、当該修繕費用と賃料
との相殺または賃料の減額請求をすることができます。
ただし、貸主の承諾を得ることなく借主が修繕を実施した場合には、無断改造等を理由に
貸主から、賃貸借契約を解除される可能性があるので注意が必要となります。

④ 賃貸借契約の解除
借主は、貸主の修繕義務不履行を理由として賃貸借契約を催告なしに解除することが
可能となります。ただし、解除するためには、貸主の義務違反により当事者間の信頼関係
が破壊されたと認められる状況に至ったことが必要となります。
また、借主は、解除により当然賃貸住宅から退去することになります。

*管理業者等に修理依頼しても、話が進まない時の対処法。
ごく単純ですが、家主に直接依頼することがとても有効な対処法となります。
(サブリース方式の管理契約は除く)

入居者の必要費等の請求権


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宮本裕文
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宮本裕文(宅地建物取引業者)

有限会社富商不動産販売

障がい者(心と体)に特化した賃貸住宅入居支援の専門店です。また、宅建士として37年の知見を基に不動産お役立ちコラムを発信しています。

宮本裕文プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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