Mybestpro Members

中村有作プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

ヤマト運転者に過労死認定

中村有作

中村有作

テーマ:労働事件

宅配最大手「ヤマト運輸」(東京)の男性社員(当時45)が自殺したのは業務の心理的負担が原因だったとして、遺族が国を相手取り、労災認定などを求めた訴訟の判決が16日、名古屋地裁であった。井上泰人裁判長は「業務による心理的負荷は精神障害を発病させるほどのものだった」と述べて労災と認定、労基署による遺族補償年金などの不支給決定を取り消した。
 判決によると、男性は1999年に入社し、2015年9月から名古屋市内の営業所で配送車のドライバーとして勤務。16年3月下旬ごろに精神障害を発病、同年4月に愛知県内で自殺した。
 判決は、発病する4カ月前の15年12月3日~翌年1月1日の時間外労働が約134時間にのぼり、その後も月約57~79時間で、心身の疲労が蓄積したと指摘。業務中に部下や自身の事故が相次ぎ、責任や勤務への不安もあったとして、発病と業務との因果関係を認定した。
(以上朝日新聞ニュース)
【論評】
 本件では業務内容と死亡との因果関係が問題となりました。
 過労死過労死ラインは月に20日間出社したとして80時間とされています。
 病気の発症2~6か月で平均80時間を超える残業があると病気(精神疾患等)と残業との因果関係
 が認められやすいということです。
 病気の発症1ヶ月前は、100時間を超える残業をしている場合も、同様に健康障害と長時間労働の
 因果関係を認めやすいとされています。
 本ケースでは57時間~79時間と80時間は切っていましたが、病気の発症1か月前が134時間もの
 残業があったことを重くみたものと思われます。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

中村有作
専門家

中村有作(弁護士)

中村法律事務所

交通事故案件を多数取り扱っています。当初保険会社が提示していた示談案より大幅な増額をを勝ち取った事案が多数あります。特に交通事故は全国的に相談にのっています。示談で解決の場合は着手金不要です。

中村有作プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

損害賠償と労務関係のプロ

中村有作プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼