腰痛で牽引の効果は?牽引をしても元に戻る理由

「腰も痛いし、肩もずっとこっている」
「腰痛がひどくなってから、首や肩までつらくなった気がする」
「肩を揉んでもらえば少し楽になるけれど、またすぐに戻ってしまう」
「腰痛と肩こりは、そもそも関係があるの?」
このような疑問を持っている方は少なくありません。
大分駅前整体院でも、腰痛を主訴に来院された方に詳しく話を聞いていくと、「実は首も痛いんです」「肩こりもずっとあります」と言われることがよくあります。
反対に、肩や首のつらさについて相談された方が、「そういえば腰も昔から悪いです」と話されることもあります。
腰と肩は身体の中では離れているため、「たまたま両方悪いだけでは?」と思われるかもしれません。
しかし、人間の身体は首、肩、胸郭、腰、骨盤と、それぞれが完全に独立して動いているわけではありません。立つ、歩く、振り向く、物を持つ、車を運転するといった何気ない動作でも、複数の場所が同時に動きながら身体全体で負担を分散しています。
そのため、首や肩の動きが悪くなれば腰側が動きを補うことがありますし、反対に腰や骨盤周辺の動きが小さくなれば、上半身側に負担が集まることもあります。
実際、日本人1,122人を対象にした研究では、首・肩のこりと腰痛の両方を持つ人が男性の23%、女性の33%にみられています。また、持続する腰痛について34,492人を含む研究をまとめた報告でも、腰以外に首など複数部位の痛みを持つケースが珍しくないことが報告されています。
もちろん、これだけで「肩こりが腰痛を起こす」「腰痛が肩こりを起こす」と証明されたわけではありません。
そこで今回は、これまでに報告されている論文や研究も参考にしながら、なぜ腰痛と肩こりが一緒に起こることがあるのかを、大分駅前整体院で身体を見る際の考え方も加えて分かりやすくお伝えします。
1.腰痛と肩こりは「別々の問題」とは限りません
腰と肩は離れていても、身体は一つにつながっています
腰が痛ければ腰、肩がこっていれば肩。症状がある場所から考えると、このように別々の問題として考えたくなると思います。
もちろん、本当にそれぞれ別の問題として起きているケースもあります。しかし、私たちが日常生活で身体を動かすとき、首だけ、肩だけ、腰だけという動きはほとんどありません。
たとえば、後ろから名前を呼ばれて振り向く場面を想像してください。首だけを180度回して振り返るわけではありません。首が動き、それに合わせて胸郭が回り、腰や骨盤も少し動きます。必要であれば足の位置まで変わります。
歩くときも同じです。脚だけを動かして歩いているように感じますが、骨盤が動き、その上にある体幹が動き、胸郭が回旋し、それに合わせて腕が振られます。
つまり身体は、複数の関節や筋肉が役割を分担しながら一つの動作を作っているのです。
そのため、どこか一か所が十分に動かなくなると、身体は動くこと自体を諦めるのではなく、別の場所をいつもより多く動かして目的の動作を続けようとします。
これが、腰痛と肩こりを考えるときに大切なポイントです。
腰と肩は離れていても、身体の使い方という意味では無関係とは限らないのです。
2.首や肩が動きにくいと、腰が頑張りすぎることがあります
「振り向く」という動作で考えてみましょう
首や肩の問題が腰に影響するイメージが湧きにくい方は、車の運転を考えると分かりやすいでしょう。
車線変更や駐車をするときには、横や後ろを確認します。このとき本来であれば、首だけではなく胸郭も一緒に回ることで、身体全体を使って振り向くことができます。
ところが、首から肩周辺が硬く、さらに胸郭も回りにくい状態だったらどうでしょうか。後ろを見るために必要な動きがなくなるわけではありません。そこで身体は、動きやすい場所を使います。腰をいつもより大きくひねったり、骨盤ごと身体を回したりして、足りない動きを補おうとすることがあります。
一度や二度なら大きな問題にならなくても、これが毎日の通勤、仕事、家事などで繰り返されれば、腰だけが本来以上に頑張る状態になっていく可能性があります。
だからといって、「肩こりがある人は必ず腰痛になる」という意味ではありません。大切なのは、腰痛が続いているときに、本当に腰だけの問題なのか、それとも上半身の動きにくさを腰が補っていないかという視点も持つことです。
腰を揉んでもらうとその日は楽になるのに、仕事をするとまた腰がつらくなる。そのような場合は、痛い腰だけを見るのではなく、腰に負担を集めている身体の使い方まで確認する必要があります。
3.反対に、腰や骨盤の動きが悪いと首・肩が頑張ることもあります
身体の負担は上から下だけに伝わるわけではありません
ここまでは首や肩から腰への影響について説明しましたが、反対のパターンも考える必要があります。腰や骨盤周辺の動きが小さくなっている人では、その不足した動きを上半身が補うことがあります。
たとえば歩行です。歩くときには左右の脚が前後に動くだけではなく、骨盤と胸郭が連動して動いています。
ところが、腰や骨盤周辺が硬くなり、身体の下側で十分な動きが作れなくなると、上半身を大きく振ったり、肩を必要以上に動かしたりしてバランスを取る場合があります。
また、長時間座った状態から立ち上がる、床の物を取る、洗濯物を持ち上げるといった動作でも同じです。
腰や股関節をうまく使えなければ、背中を丸めたり、肩を持ち上げたり、首に力を入れたりして動作を完成させようとすることがあります。本人は「肩に力を入れよう」と意識しているわけではありません。身体が無意識に不足している動きを補っているのです。
その状態が毎日続けば、「夕方になると肩がパンパンになる」「腰も肩もいつも重い」「腰を治療してもらっているのに肩こりまでひどくなってきた」という状態につながることがあります。
腰が悪いから必ず肩がこるのではなく、腰や骨盤を含めた身体の使い方の変化によって、結果として首や肩に負担が集まっていることがある。ここを分けて考えることが重要です。
4.腰と首の間にある「胸郭」の動きも確認します
腰と肩をつなぐ中継地点のような場所
腰痛と肩こりの両方がある方を見るとき、大分駅前整体院で特に確認する場所の一つが胸郭です。
胸郭とは、胸椎、肋骨、胸骨などで構成される胸の部分です。
「肩こりなのに胸を見るの?」
「腰痛なのに肋骨が関係するの?」
と思われるかもしれません。
しかし胸郭は、位置的にも首と腰の間にあります。振り向く、腕を上げる、歩く、物を取るといった動作では、胸郭も一緒に動いています。イメージとしては、首と腰の間に「動きを受け渡す場所」があると考えると分かりやすいでしょう。
胸郭が十分に動けば、首・胸・腰で少しずつ動きを分担できます。反対に胸郭がほとんど動かない状態で振り向こうとすれば、その上下にある首や腰が多く動く必要が出てきます。
だから当院では、「首が硬いですね」「腰が硬いですね」だけで終わらせず、その間にある胸郭がどのくらい動いているのかまで確認します。
ここで注意したいのは、「胸郭が硬いから腰痛になる」「胸郭を柔らかくすれば肩こりが治る」という単純な話ではないことです。身体には個人差がありますし、仕事、運動量、過去のけが、睡眠、長時間座っている時間なども関係します。
それでも、腰と首・肩の両方がつらい人では、症状が出ている二か所だけを見るより、その間で動きをつないでいる部分まで確認する方が身体全体の状態を理解しやすいと当院では考えています。
5.身体は筋肉だけでなく、筋膜を通しても連続しています
「痛い場所だけ」の問題と考えない理由
もう一つ、身体全体を見るうえで参考にしているのが筋膜のつながりです。筋膜という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
筋膜は筋肉の周囲などに存在する結合組織で、身体の組織は完全に一個ずつ切り離されているわけではなく、連続性を持っています。
分かりやすく言えば、服の一部分だけを強く引っ張ると、引っ張った場所だけではなく周囲の生地にも変化が出るようなイメージです。
もちろん、人間の身体を一枚の服と同じように考えることはできませんし、「ここの筋膜が硬いから離れた腰が痛い」と簡単に決めることもできません。
それでも、身体を見るときに一つの筋肉、一つの関節だけですべてを説明しないという考え方は大切です。当院では、筋膜の連続性に加えて、脊柱全体を一つの連動した構造として見る考え方も参考にしています。
その一つに、脊柱の上下の動きを関連づけて考える「ロベットブラザー」という古くからの考え方があります。
これは現代医学で「この組み合わせ通りに必ず動く」と確立された法則ではありませんので、当院でもそれだけを根拠に身体を判断することはありません。
ただ、首なら首だけ、腰なら腰だけを見るのではなく、脊柱全体の動きのバランスを確認するための補助的な視点として活用することがあります。
筋膜、脊柱、関節、筋肉。
どれか一つの理論だけに当てはめるのではなく、実際にその方の身体がどう動いているのかを確認することを一番大切にしています。
6.肩と腰を揉んでも繰り返すなら「なぜそこに負担が集まるのか」を考える
楽になることと、負担が減ることは同じではありません
「肩こりがひどいから肩を揉んでもらう」
「腰痛があるから腰をマッサージしてもらう」
それで楽になるのであれば、その施術自体が間違っているわけではありません。つらい場所を施術することで筋肉の緊張が変わり、一時的に動きやすくなる方もいます。
問題は、何度施術しても同じ場所に同じ症状を繰り返している場合です。
たとえば胸郭がほとんど動かず、毎日首と腰ばかりを使って仕事をしている人がいたとします。肩と腰を施術してその日は楽になっても、翌日から同じ身体の使い方に戻れば、また首と腰に負担が集まってくる可能性があります。
これは施術が無意味だったという話ではありません。「症状が出ている場所」と「そこに負担を集めている要因」が必ずしも同じではないということです。
そのため大分駅前整体院では、腰痛と肩こりが両方ある方の場合、腰と肩だけを別々に施術するのではなく、首、肩甲帯、胸郭、腰、骨盤、股関節などを確認していきます。
さらに立った状態、座った状態、身体をひねる動作、歩行なども見ながら、「どこが動いていないのか」「反対にどこが動きすぎているのか」「どこに負担が集中しているのか」を整理します。
同じ「腰痛+肩こり」でも、全員が同じ身体ではありません。
だからこそ、症状名ではなく、その人の身体の使い方を確認してから施術を組み立てることが大切だと考えています。
7.腰痛と肩こりの両方が続くなら、一度身体全体から見直してみてください

「腰痛と肩こりは関係ありますか?」
この質問への答えは、単純な「ある・ない」ではありません。
腰痛と肩こりが同時にあるからといって、肩が腰痛を起こしているとも、腰が肩こりを起こしているとも限りません。
一方で、身体の構造や実際の動作を考えると、首・肩・胸郭・腰・骨盤は、それぞれ完全に独立して働いているわけでもありません。
・身体をひねる
・歩く
・立ち上がる
・物を持つ
・車を運転する
私たちが毎日行っている動作では、身体のさまざまな場所が少しずつ役割を分担しています。そのため、一つの場所の動きが悪くなれば、別の場所がその不足を補い、そこに負担が集まりやすくなることがあります。
これが、腰痛の方が首や肩までつらくなったり、肩こりの強い方が腰にも負担を感じたりする理由の一つとして考えられます。
だからこそ、「腰が痛いから腰だけ」「肩がこるから肩だけ」で考え続けても症状を繰り返しているのであれば、一度身体全体を見直してみてください。
大分駅前整体院では、症状が出ている部分だけでなく、胸郭、脊柱、骨盤、股関節などの動きや、立ち方、歩き方、日常生活での身体の使い方まで確認しながら、その方に負担が集中している理由を探していきます。
もちろん、すべての腰痛や肩こりが整体の対象になるわけではありません。
急に強い痛みが出た場合や、手足の力が入りにくい、しびれが急速に悪化している、発熱や胸痛など他の症状を伴うなど、状態によってはまず医療機関での検査を優先することも大切です。
そのうえで、検査では大きな問題を指摘されていないのに、「腰も肩もずっとつらい」「施術を受けても同じ場所を繰り返す」「腰を診てもらっているけれど首や肩も気になる」という方は、痛いところを一か所ずつ追いかけるのではなく、身体全体のバランスを確認することが一つの選択肢になります。
今ある腰痛や肩こりを「いつものことだから」と我慢し続ける必要はありません。今よりも悪くなる前に、なぜ腰と肩の両方に負担がかかっているのか、一度身体全体から確認してみませんか。
大分駅前整体院では、一人ひとりの身体の状態を確認したうえで、必要な施術や今後の身体の使い方についてお伝えしています。
腰痛と肩こりを繰り返し、「結局どこを診てもらえばいいのか分からない」と悩んでいる方も、お気軽にご相談ください。








