浮き指による影響は?|腰・股関節・膝との関係

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「昔はすぐ良くなったのに最近は治りにくい?10年前と今の身体の違い」という内容です。
当院に長く通っていただいている方の中には、「以前は腰が痛くなっても2~3回施術を受ければ良くなっていたのに、最近はなかなか戻らない」と感じる方がいらっしゃいます。
これまでは、仕事が忙しくなったり、少し無理をしたりして腰や膝が痛くなっても、何回か施術を受ければ落ち着く。それから半年、1年と普通に生活して、また悪くなったら来院する。そのような付き合い方でも大きな問題にならなかった方です。
ところが、同じことを10年ほど繰り返していると、以前なら2~3回で落ち着いていた症状に時間がかかるようになったり、良くなっても以前ほど長く維持できなくなったりすることがあります。
そして久しぶりに病院を受診すると、以前から指摘されていた腰部脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニア、変形性膝関節症、変形性股関節症などについて、以前とは状態が変わっていると言われることもあります。場合によっては、手術について説明を受け、「昔はそこまで悪くなかったのに、どうして?」と不安になる方もいるでしょう。
ここでまずお伝えしたいのは、10年前と今では、同じ人であっても身体を取り巻く条件は同じではないということです。
年齢を重ねることに加え、10年間の仕事や家事、車の運転、活動量、体重、筋力や関節の動きなど、さまざまな条件が変わります。もともと狭窄症やヘルニア、変形性膝関節症、変形性股関節症などを指摘されている場合には、昔と同じように「悪くなったら何回か施術を受ければ大丈夫」とはいかなくなることもあります。
だからこそ、症状が出てから元に戻すことだけでなく、まだ大きく悪くなっていない時期から身体を確認し、日頃からケアしていくという考え方も大切です。
今回は、加齢や身体活動、慢性腰痛、変形性関節症などに関する[/太字]論文や研究も参考にしながら、長年身体を使い続けるうえでなぜ日頃からの管理が大切なのか、当院の考えを説明します。[/太字]
1.「昔は2~3回で良くなった」が今も続くとは限らない
痛みは同じでも、身体の条件は変わっています
「昔も同じような腰痛になったけれど、整体に2~3回行ったら良くなった」
この経験があると、今回も同じように考えるのは自然なことです。痛くなったら施術を受ける。良くなったら普通に生活する。そして、また痛くなったら施術を受ける。それで何年も問題なく過ごせていれば、なおさらでしょう。
しかし、症状が似ているからといって、身体の状態まで10年前と同じとは限りません。
たとえば45歳のときと55歳のとき、55歳のときと65歳のときでは、筋力や体力、関節の動き、仕事から回復する力、普段の活動量なども少しずつ変わります。
若い頃は一晩寝れば取れていた仕事の疲れが、最近は週末まで残る。以前なら多少無理をしても何ともなかったのに、仕事や家の用事が何日か立て込むと腰が痛くなる。旅行でたくさん歩いた翌日に、膝や股関節がなかなか戻らない。
こうした変化を感じているのであれば、身体も昔とまったく同じ条件ではないと考えた方が自然です。
特に、もともと腰部脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニア、変形性膝関節症、変形性股関節症などを指摘されている方では、「以前は手術をするほどではなかった」という10年前の評価が、そのまま現在にも当てはまるとは限りません。
反対に、年齢を重ねたから必ず悪化するわけでもありません。
大切なのは、昔の身体を基準にして「今回もそのうち戻るだろう」と考え続けるのではなく、今の身体はどうなっているのかを、その時点で見直すことなのです。
2.痛みがなくなったことと、身体が昔の状態に戻ったことは同じではありません
まず「マイナスから0」に戻すのが症状への施術
患者さんに身体の状態を説明するとき、当院では分かりやすく「0」を基準にして考えることがあります。
普段通り生活できていて、大きな痛みや不調を感じていない状態を「0」とします。
そこから腰が痛い、膝が痛い、脚がしびれる、仕事をするとつらいという状態になれば、グラフで考えると「-1」「-2」「-3」とマイナス側へ下がっているイメージです。
症状があるときの施術では、まずこの「マイナスの状態から0に戻していくこと」を目指します。
ここで一つ考えていただきたいことがあります。
-3だった身体が0になって痛みを感じなくなったとき、「良くなったから終わり」と考えることはできます。しかし、0はあくまでも日常生活を普通に送れている基準点です。
仕事の負担や長時間の車移動、運動不足など、以前と同じ生活に戻れば、0から再び-1、-2へ下がっていく方もいます。
特に「整体へ行けば良くなるけれど、何か月かするとまた同じところが痛くなる」ということを何年も繰り返している場合、痛みを取ることだけではなく、0に戻った身体をどう扱うかまで考える必要があります。
症状がなくなった時点をゴールにするのではなく、その先にある「+」の状態、つまり多少仕事が忙しくなったり疲れが重なったりしても大きく崩れにくい状態を目指していく。
当院では、これを身体を安定させて維持していくための一つの考え方としています。
3.10年間で変わるのは年齢だけではありません
毎日の生活も10年分積み重なっています
「歳を取ったから仕方がない」と一言で片づけてしまうのも、私は違うと思っています。
考えていただきたいのは、10年経てば年齢だけでなく、その間の生活も10年分あるということです。
大分では車で通勤される方も多く、朝から車に乗り、仕事では長時間座り、帰宅するとまた車に乗るという生活も珍しくありません。
立ち仕事、中腰が多い仕事、介護、重量物を扱う仕事を長く続けている方もいます。反対に、以前より歩かなくなったり、休日も身体を動かさなくなったりする方もいるでしょう。
その一つ一つが必ず狭窄症やヘルニア、変形性関節症を悪化させるという話ではありません。
重要なのは、同じ生活を続けていても、その生活を受け止める身体側の条件が年々変わっていくということです。
45歳の頃には仕事が忙しくても週末に休めば回復できていた。ところが55歳になり、同じ仕事をしているだけなのに疲れが翌週まで残るようになった。
そこへ残業や家の用事、睡眠不足などが重なると腰が痛くなる。
このような方は、仕事だけが突然きつくなったのではなく、「同じ負担なら以前と同じように身体が対応できる」という前提が変わってきているのかもしれません。
ですから、昔より施術回数が必要になったときも、単純に「施術が効かなくなった」と考えるのではなく、今の身体と今の生活の両方を見る必要があります。
4.最近「0」に戻っても維持できないなら、身体の維持を考える時期です
貯金に少し余裕をつくるように身体にも余力を
先ほど、症状がある状態を「-」、普段通りの状態を「0」、そこから安定して維持できている状態を「+」として説明しました。
この「+」は、身体が若返るという意味でも、病気がなくなるという意味でもありません。
日常生活の負担が多少増えても、すぐに症状が出る状態にならないための余力をつくっておくというイメージです。
お金に例えると分かりやすいかもしれません。
毎月の収入と支出がぴったりで貯金がほとんどなければ、急な出費が一つあるだけで家計はマイナスになります。一方、少し余裕があれば、家電が壊れたり予定外の出費があったりしても、すぐには困りません。
身体も似ています。
仕事をしただけで精いっぱいの状態が「0」ギリギリなら、残業が続いた、長距離を運転した、旅行で歩いた、孫の世話が続いたという少しの変化をきっかけに、一気にマイナスへ下がることがあります。
「昔はこれくらい平気だったのに」という方ほど、以前より身体の余力が少なくなっていないかを考えてみてください。
施術で-から0に戻った後、適度に身体を動かすことやセルフケア、睡眠、仕事の仕方なども含めて身体を管理し、0からすぐマイナスへ落ちない状態をつくっていく。
最近、疲れが取れにくい、忙しくなるとすぐ痛くなる、良くなっても長続きしないという方は、「悪くなったら治す」だけではなく、これからどう維持していくかを考える時期に来ている可能性があります。
5.「ケア」は悪くなってから慌てて始めるものではありません
女性なら肌のケアを想像してみてください
身体のケアと言われても、「痛くないのに何をケアするの?」と感じる方は少なくありません。
そこで女性の方には、肌のケアを例に説明することがあります。
たとえば月に1回だけ丁寧に肌をケアして、それ以外の29日は何もしなかったとします。それだけで大きな変化を実感できるかというと、難しいのではないでしょうか。
日頃の洗顔、保湿、紫外線対策などを続け、そのうえで必要なケアを加えるからこそ、肌の状態を管理しやすくなります。
身体も同じで、月に1回整体を受ければ、それだけで身体が良い状態になるという意味ではありません。普段から歩く、適度に身体を動かす、同じ姿勢を続けすぎない、睡眠を取るといった日常の管理が土台になります。
男性なら車を思い浮かべると分かりやすいかもしれません
大分では毎日の通勤に車を使う方も多いと思います。
大切に乗っている車でも、車検や点検に出すと「ここが消耗しています」「そろそろ交換した方がいいですね」と言われた経験はないでしょうか。
乱暴に運転したから壊れたとは限りません。
タイヤやブレーキなど、車には使うことで少しずつ状態が変わる部品があります。毎日使えば、丁寧に乗っていても点検や整備は必要です。
もちろん人間の身体は車のように単純ではありませんし、部品を交換すれば元通りというものでもありません。
むしろ、身体は毎日使い続けるうえに、車のように簡単に新品の部品へ交換できないからこそ、日頃の管理が重要になると私は考えています。
「痛くなったから初めて身体を見る」のではなく、痛みが少ない時期にも身体の変化を確認する。
これが当院の考える「ケア」です。
6.当院では身体の状態によって施術の間隔を変えています
1~2週間に1回を提案する場合
当院では、症状が一度落ち着いたからといって、すべての方に同じ通院方法を提案しているわけではありません。
施術によってマイナスから0へ戻っても、仕事や生活環境の影響が大きく、まだ自分の力だけでは0付近を維持しにくい方には、状態を確認しながら1~2週間に1回程度の施術を提案することがあります。
たとえば施術後は良いけれど、1週間仕事をするとまた腰が重くなる。介護や立ち仕事など避けにくい負担があり、良くなっても短期間で状態が下がる。
このような段階でいきなり1か月空けても、次回来院したときには再び大きくマイナスになっていることがあります。
そのため、まずは0付近を安定して保てる期間を少しずつ延ばしていくという考え方をします。
身体のケアが目的なら3~4週間に1回を一つの目安に
一方、大きな症状はなく日常生活も問題なく送れているものの、今後の身体のケアを目的として来院される方には、3~4週間に1回程度を一つの目安として提案しています。
「なぜ1か月くらいなのですか?」と聞かれることがあります。
これは、当院で長年さまざまな方を施術してきた経験上、大きな痛みを自覚していなくても3~4週間ほど経過すると、関節の動きや左右差、筋肉の緊張などに再び変化が見られる方が少なくないため、当院では身体を確認する一つの目安にしています。
もちろん、毎日の身体活動や仕事量、年齢、既往歴などによって個人差があります。自分で良い状態を維持できている方まで、必要以上に短い間隔で通う必要はありません。
大切なのは、「何週間に1回通えば正解」という数字ではなく、自分の身体がどのくらいの期間なら安定して過ごせるのかを知ることです。
そのため当院では、症状、生活環境、仕事、身体の状態を確認しながら施術間隔を考えています。
7.10年前の身体ではなく「今の身体」に合った付き合い方を

長年身体を見ていると、「もっと早く自分の身体を気にしておけばよかった」と話される方がいます。
以前は腰が痛くなっても2~3回で良くなっていた。だから、また痛くなったら来ればいいと思っていた。
それを繰り返しているうちに、以前より回復に時間がかかるようになり、歩くと脚がしびれる、膝や股関節まで痛くなるなど症状も変わってきた。久しぶりに病院を受診すると、以前から指摘されていた狭窄症やヘルニア、変形性膝関節症、変形性股関節症などについて、改めて治療方針の説明を受ける。
こうなったときに、「整体に行かなかったから悪くなった」と考える必要はありません。また、年齢だけですべてが決まるわけでもありません。ただし、身体を取り巻く状況が年々変化していることは、忘れないでほしいと思います。
10年前には余裕をもってこなせていた仕事が、今では身体に残る。以前なら一晩寝れば戻っていた疲れが、数日残る。忙しい日が続くと、腰や膝がすぐに痛くなる。
そうした小さな変化は、今後の身体との付き合い方を考えるきっかけになります。
そして、以前より症状が長引く、脚のしびれや歩きにくさが強くなった、力が入りにくくなったなど、これまでとは違う変化が出ている場合には、昔と同じ症状だと決めつけず、必要に応じて整形外科などの医療機関で現在の状態を確認することも大切です。
そのうえで、整体で身体の動きを確認する、適度に身体を動かす、筋力や活動量を保つ、生活習慣を見直すなど、今できることを続けていきます。
「痛くなったら-から0へ戻す」だけを繰り返すのではなく、0の状態を保ち、できれば多少の負担にも対応できる+の状態を目指す。
若い頃とまったく同じ身体に戻すことが目的ではありません。今の年齢、今の仕事、今の生活、そして今の身体に合わせて、これから先もできるだけ自分の身体を使い続けられる状態をつくっていくことが大切です。
昔は悪くなってからでも何とかなっていた方ほど、身体が大きく変わってから初めて向き合うのではなく、[/太字]今よりも悪くなる前に、自分の身体を見直してみてはいかがでしょうか。[/太字]
今回の記事の内容でもしかしたらと思うことがある方は当院へご相談ください。








