夏の腰痛は水分不足?飲んでいるのに足りない理由

投稿をご覧頂きありがとうございます。大分駅前整体院の河野です。今回は「腰痛がなかなか改善しないのは睡眠不足?慢性痛と睡眠の関係」 という内容になります。
腰痛が続いている方の中には、「整体にも通っている」「病院で治療も受けている」「ストレッチや運動もしている」と、身体のためにいろいろ取り組んでいるのに、なかなか症状が安定しない方がいます。
施術を受けた直後は少し楽になるけれど数日すると戻ってしまう、朝起きた時から腰が重い、仕事が忙しくなって寝不足になると急に腰痛が強くなる。こうした経験がある方もいるのではないでしょうか。
そのような時に確認してほしいことの一つが、普段の睡眠状態です。
睡眠というと、「疲れたから寝る」「眠くなったから休む」というイメージが強いかもしれません。しかし、身体にとって睡眠は単なる休憩時間ではありません。脳や神経、筋肉、免疫、ホルモンなど、身体が翌日も動くためのさまざまな調整が行われています。
実際に当院へ来られる方を見ていても、腰痛などの慢性痛がなかなか安定しない時期に、睡眠時間が短かったり、夜中に何度も目が覚めたり、痛くて寝返りができなかったりと、睡眠の問題を抱えているケースは少なくありません。
反対に、強い痛みで眠れなかった方が、施術や治療によって少しずつ眠れるようになり、そこから身体の回復が進みやすくなるように感じるケースもあります。
今回お伝えしたいのは、「寝れば腰痛が治る」という話ではありません。腰痛などの慢性痛が改善しにくい時に、睡眠状態は見落としてはいけない大切な要因の一つだということです。
今回は、睡眠の役割や身体の回復との関係、睡眠状態が悪いと痛みが続きやすくなる理由、炎症や痛みの感じ方との関係などについて、これまで報告されている論文や研究を参考にしながら、当院の考えを分かりやすくお伝えします。
目次
1.睡眠は「身体を休ませる時間」だけではありません

腰痛がある方に「最近眠れていますか?」と聞くと、「一応6時間くらい寝ています」「布団には7時間くらい入っています」と答えられることがあります。
しかし、睡眠を見る時に大切なのは、単純な時間だけではありません。
寝ている間にも身体ではさまざまな調整が行われています
私たちは日中、仕事や家事、車の運転、歩行などによって身体を使います。同時に脳や神経も、姿勢を保ったり、身体を動かしたり、周囲から入ってくる刺激を処理したりと、一日中働いています。
睡眠中には、こうして日中に働いた身体や脳・神経系を翌日に向けて調整するさまざまな働きが行われています。
筋肉の維持に関係するタンパク質の代謝、免疫や炎症反応の調整、ホルモン分泌、脳や神経系の働きなども睡眠と関係しています。そのため、身体を回復させていく過程を考える時に、睡眠を切り離して考えることはできません。
整体や病院で施術や治療を受ける時間は、1日の中では限られています。
例えば整体を60分受けたとしても、残りの23時間は自分自身の生活です。その中には仕事や家事、運転、食事、運動、そして睡眠があります。
施術で身体の動きを整えても、その後に毎日睡眠不足が続き、身体が十分に休めない状態が続けば、回復しやすい条件が整いにくくなります。
慢性的な腰痛を見る時には、施術内容だけではなく、施術を受けていない時間を身体がどう過ごしているかまで考えることが大切です。
2.身体の「回復」を考えるなら睡眠を無視できません

「寝ている間に身体が治る」という言葉を聞いたことがある方もいると思います。
もう少し正確に表現すると、睡眠は身体の回復を支えるさまざまな生理機能と関係しています。
筋肉も毎日同じ状態ではありません
筋肉は、使ったらそのまま消耗し続ける組織ではありません。身体の中では古いタンパク質を分解したり、新しいタンパク質を作ったりしながら、日々状態を維持しています。
このような筋肉の代謝にも睡眠状態が関係しています。
また、身体に負担が加わった時には免疫や炎症反応も働きます。炎症というと悪いイメージがありますが、身体を回復させていくうえで必要な反応でもあります。
大切なのは、炎症をゼロにすることではなく、必要な反応が適切に起こり、その後落ち着いていくことです。
睡眠不足が続けば、こうした筋肉・免疫・ホルモン・神経系など、回復に関係する複数の仕組みに影響する可能性があります。
慢性腰痛の場合、腰の筋肉に傷が残り続けているから痛い、と単純に説明できるケースばかりではありません。長く続く痛みでは、身体の動き、神経の働き、活動量、疲労、心理状態、生活環境など複数の要素が重なります。
だからこそ当院では、「どこが硬いか」「骨盤がどう動いているか」だけではなく、その方の身体が回復しやすい生活状態になっているかも大切だと考えています。
その中でも、睡眠はかなり大きな割合を占めます。
3.睡眠が悪い状態が続くと、痛みも続きやすくなります

腰痛があるから眠れない。
眠れないから翌朝さらに腰がつらい。
慢性痛では、このような悪循環が起きることがあります。
「痛いから眠れない」だけで終わらないことがあります
例えば、腰痛が強くて夜中に何度も目が覚める方がいます。
右を向くと痛い。左を向いても落ち着かない。仰向けでも腰が気になる。その結果、眠りが浅くなり、朝起きても疲れが残ります。
すると翌日は身体が重く、仕事中も座っている時間が増え、帰宅すると動きたくなくなります。歩く量も減り、身体を動かす機会も少なくなります。
さらに睡眠不足によって、普段より痛みに敏感になる可能性もあります。
こうして、
腰が痛い
↓
眠れない
↓
疲労が抜けない
↓
活動量が落ちる
↓
痛みを強く感じやすくなる
↓
さらに腰がつらくなる
という循環につながることがあります。
当院へ来られる方でも、強い腰痛や坐骨神経痛によってほとんど眠れなかった方が、少しずつ夜に眠れるようになってくると、その後は身体の状態が安定しやすくなることがあります。
これは睡眠だけで症状が改善したという意味ではありません。
施術や医療機関での治療、身体の動き、活動量などが変わる中で、眠れるようになること自体が「身体が回復しやすい方向へ向かっている一つのサイン」になることがあると考えています。
4.睡眠不足では「いつもより痛い」と感じることがあります

寝不足の日に、「いつもより腰が痛い」「身体が重い」と感じた経験はないでしょうか。
ここで大切なのは、痛みの強さと身体の損傷が必ずしも同じではないということです。
痛みは神経や脳でも調整されています
例えば同じ場所に同じ刺激が加わっても、体調がいい日と、寝不足で疲れ切っている日では感じ方が違うことがあります。
痛みは、腰から脳へ情報が送られて終わる単純な仕組みではありません。
脳や神経系では、入ってきた刺激を強く感じたり、ある程度抑えたりしながら痛みを調節しています。
睡眠不足が続くと、この痛みの感じ方や痛みに対する耐性に変化が起こる可能性があります。
そのため、「昨日より腰が悪くなった」と感じていても、実際には腰の組織が一晩で大きく悪化したのではなく、寝不足や疲労によって痛みを強く感じているケースも考えられます。
これは慢性腰痛だけではありません。
腰椎椎間板ヘルニア、坐骨神経痛、脊柱管狭窄症、変形性膝関節症、変形性股関節症など、長期間痛みを抱えている方でも同じように考える必要があります。
病名だけを見て痛みの強さを判断するのではなく、その日の睡眠や疲労、身体活動まで含めて状態を見ることが大切です。
5.睡眠と炎症は「身体の回復」という点でつながっています

長引く腰痛と睡眠を考える時に、もう一つ知っておいてほしいのが炎症との関係です。
身体に負担が加わると、体内では免疫系が働きます。
炎症という言葉を見ると、「炎症がある=悪い」と思われやすいのですが、本来は身体が損傷や刺激に対応するために必要な反応でもあります。
大切なのは炎症が適切に調整されることです
身体は、
負担が加わる
↓
必要な反応が起きる
↓
回復していく
↓
反応が落ち着く
という流れを繰り返しています。
睡眠は、この免疫や炎症反応を調整する仕組みとも関係しています。
そのため睡眠状態が長く乱れていると、身体の回復を支える環境にも影響する可能性があります。
慢性腰痛の方の中には、「痛いから身体を休めよう」と一日中ほとんど動かず、それでも夜は痛くて眠れないという方もいます。
反対に、少しずつ動ける範囲が増え、夜も休めるようになると、身体の状態が安定してくることがあります。
このように、慢性痛の回復を考える時は、
施術だけ、運動だけ、睡眠だけ
と一つの要素で考えるのではなく、それぞれがつながっているものとして見る必要があります。
6.「何時間寝たか」より睡眠の質も確認してください

腰痛と睡眠の話をすると、「何時間寝ればいいですか?」と聞かれることがあります。
もちろん睡眠時間も大切です。しかし、慢性痛との関係では睡眠時間だけを見ても十分ではありません。
例えば7時間布団に入っていても、夜中に何度も目を覚ましている方もいます。
痛みで寝返りを打つたびに起きる。トイレに何度も起きる。一度目が覚めるとそこから眠れない。朝起きても寝た感じがしない。
こうした状態では、「7時間寝ています」という数字だけでは睡眠状態を判断できません。
当院でも、腰痛が長引いている方には、
「夜中に目が覚めませんか?」
「痛みで寝返りしにくくないですか?」
「朝起きた時に身体が休まった感じはありますか?」
といったことを確認することがあります。
睡眠の質が悪い状態が続けば、翌日の疲労や活動量にも影響します。
朝から疲れている
↓
身体を動かしたくない
↓
仕事では座りっぱなし
↓
帰宅後もソファーで過ごす
↓
さらに身体を動かす時間が減る
という生活になれば、腰への負担を考えるうえでも無視できません。
睡眠の質を見ることは、夜だけを見ることではなく、翌日の身体の使い方まで見ることにつながります。
7.腰痛がなかなか改善しない時は「腰+睡眠」まで確認しましょう

腰痛が長く続くと、多くの方は腰に原因を探します。
「骨盤が歪んでいるのかな」
「筋肉が硬いのかな」
「ヘルニアがあるから仕方ないのかな」
もちろん身体の状態を確認することは大切です。しかし、慢性的な痛みほど一つの原因だけで説明できないケースが増えてきます。
当院でよく見るのが、施術後は身体の動きが変わっているのに、なかなか症状が安定しない方です。
詳しく生活を聞いてみると、毎日4〜5時間しか眠っていなかったり、仕事のストレスで夜中に何度も起きたり、痛くて寝返りができず睡眠が細切れになっていたりすることがあります。
このような場合、腰の施術を続けながら睡眠状態にも目を向けることが重要だと考えています。
実際に、痛くて眠れなかった方が少しずつ眠れるようになり、そこから身体が楽になるスピードが上がるケースがあります。また、なかなか状態が安定しなかった方が、睡眠を見直すようになってから日による痛みの波が小さくなることもあります。
だからといって睡眠だけに注目するわけではありません。腰椎椎間板ヘルニアなら神経症状の状態、脊柱管狭窄症なら歩行や立位の状態、変形性膝関節症なら膝だけでなく股関節や足首、歩き方など、それぞれ身体の確認も必要です。
そのうえで、
身体の状態
+
日中の活動
+
施術・治療
+
睡眠
まで含めて考えることが、長引く症状では大切になります。
腰痛の改善が遅い時ほど「眠れていますか?」
今回の記事は、睡眠を取るための方法を紹介する内容ではありません。お伝えしたかったのは、腰痛などの慢性痛と睡眠は切り離して考えにくいということです。
身体は施術を受けている時間だけ回復しているのではなく、日常生活の中で少しずつ状態を変えていきます。その中でも睡眠は、筋肉や神経、免疫、ホルモンなど、身体の回復を支える多くの機能と関係しています。
そのため、
「治療を続けているのに腰痛がなかなか改善しない」
「整体に行くと楽になるけれどすぐ戻る」
「寝不足の日は腰が特につらい」
「夜も腰が痛くて何度も目が覚める」
という方は、腰だけを見るのではなく、睡眠状態も一度振り返ってみてください。
睡眠不足は腰痛の原因と決めつけられるものではありませんが、慢性痛が改善していくうえで見落としたくない重要な要因です。
大分駅前整体院では、腰そのものだけでなく、股関節や骨盤、胸郭、膝、足など身体全体の動きを確認しながら、普段の仕事や運動量、睡眠なども含めて状態を考えています。
腰痛、坐骨神経痛、腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変形性膝関節症などで治療や施術を続けていてもなかなか状態が安定しない方は、今よりも悪くなる前に、当院へご相談ください。


