お風呂はなぜあんなに寒いのか
リフォームか?建て替えか?迷わないために
長野県の空家率がまずいです!?
その率約20%。
県内の5棟に1棟は空家ということに。
これを念頭に、よ~くご近所を見渡してみましょう。どうでしょうか、そのくらい空家がありますか?
でも、
地域にもよりますが、実際そんなに空家ってないですよね?
ただやはりぽつらぽつらとありますね。空家はとにかく目立ちます。
この時期草がぼうぼうと伸び放題ですし、独特の雰囲気が漂っていますね。
ゴミが捨てられ放題になっていたり、野良犬の棲家になっていたり。
かつてはそこに人が住んでいた。そこに暮らしがあり日常生活があった。
それがいつの間にか無人に・・・。
売却することもなく、貸家になることもなく、たたひたすら朽ちてゆく。
物にも魂があるとするならば、これほど悲しいことはありません。
実際には誰もがわかる廃墟的な空家や、住み継ぐことができない空家も当然ありますが、実はアパートの空き部屋や、定住用でない別荘なんかも空家にカウントされているので20%まるまるが廃墟的空家ではないんです。そうはいっても、使われていない別荘も相当数ありますからね。
空家には当然のことですが所有者が必ずいます。
すでにその方はこの世にいないこともあるのですが、基本的には奥様やお子さんに相続されています。住まずにいても当然固定資産税はかかりますので、所有者はこの空家に対して売却するのか、貸家にするのか、はたまた自分や子供らに住み継ぐようにしたほうがいいのか迷うことになります。このあたり、相続のこともけっこう絡んできます。
住み継ごうかな、という段でまず意見が割れるのが「建て替えた方がいいのか」、「リフォームでもイケるのか」。
費用的なことでいえば、当然建て替えた方が多くかかるのですが、もうこんな家を一掃しちゃって、新しい家にしたい。金利も安いし、将来的な建物寿命を考えるとその方が断然お得、というのがこれまでの一般的な見方ではなかったか。
しかし雇用の不安や年収が思うように上がってゆかない時代、いくら金利が安いとはいえ、月に10万円以上のローンはかけたくない。旅行だって行きたいし、車だって買い換えたい。そうなると中古として流通している物件や、親の古い家を住み継ぐという選択肢もでてこよう。
まず考えなくてはいけないのが
・この家自体、あと何年もたせたいのか~例:あと30年はあまりメンテナンスすることなく暮らせたい
・現状の敷地と建物の評価額はいくらくらいなのか~ほぼ土地価格100%なのですが、売るといくらになるのか専門家に査定してもらいましょう
・そもそも建て替えることが出来るのか~現行の建築基準法では新築できないケースもあります。敷地が道路に接していないとか、市街化調整区域で新築に様々な条件が付加されていたりなど
・補助金がどの程度利用できそうか~市町村により異なります。タイミングによりますが耐震補強や断熱改修にはこの先何年かは現金での補助金が見込めます。上手に活用しましょう。所定の耐震補強工事を行うと固定資産税の低減など、税制面でも優遇措置あり
そして次に起こす行動は、念入りな現状の調査と資金計画です
新築でも建て替えでもリフォームでも、とにかく最初にやるべきは資金計画です。
住宅展示場や完成見学会で夢が膨らんでしまうかと思いますが、将来のことも見据え、この住宅計画にいったいいくら使うのが妥当なのかを専門家(ファイナンシャルプランナー)にアドバイスしてもらいましょう。最近ではライフシュミレーションと呼ばれる生涯にわたる費用の入出金を軸に、収支がどのように変化してゆくのかをみていくようです。
そうして建築士に床下や屋根裏を含め、普段目にすることがないような部分を中心に調査してもらいます。この作業はとても大事です。すべてを見ることはできないですから、想像や予測ができる経験を積んだ人に見てもらいましょう。
この2つの「資金計画」と「建物調査」が終わるまでは、どんなご希望やイメージも”絵に描いた餅”になるかもしれません。知り合いや友達に「私、こんど家建てるの!」なんてこの段階ではまだ絶対口に出しちゃいけません(笑)
この段階になるとよくある質問
「この家リフォームしてもすぐにまただめになって、無駄なんじゃないの?」
刹那的なご質問ですが、この気持ちよ~く分かります。
それほど建物寿命がないわけですから、お金かけてリフォームしてもすぐ解体することになっちゃうもんね、というのがそれですが、この時必ずお話することがあります。
①この家と同規模の建物を建て替えるとすると解体にO百万、新築でO千O百万ほどかかります。この1/3の費用で、リフォームでき、向こう30年間は持たせることが出来ればリフォームもありです。
②リフォームする場合、耐震や断熱、暖房など性能の向上に資する更新に主眼を置き、補助金もうまく利用しましょう。だいたい建て替える場合の1/2の費用で次世代省エネ基準並みに性能向上できるのであればリフォームでいくべきです。
③基礎や躯体など、交換が容易にできない主要構造部の寿命から判断しますが、シロアリ被害や予期せぬ劣化も工事の進行に合わせて発見されることもままあるため、資金計画にも少しゆとりがないとだめです。
④結局は、この家が丁寧に造られているか、あなたがこの家に住み続けたいかどうかというところがとっても大きいんです。
これだけ空家が多いってことは、この辺りで迷っている人がけっこう多くいらっしゃるんじゃないかと思うのですが、そう人たちにアドバイスをしたり、売却や購入を安心して行えるような仕組みがこれまでには全くなかったのだぁ、と反省半分、意欲半分。