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知財雑感 … これでいいのか日本!

下田茂

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テーマ:雑感

 あけましておめでとうございます。皆さんにとって本年もよい年でありますようにお祈り申し上げます。
 年初早々、センセーショナルなお寒いタイトルになりましたが、今回は、タイトルのとおり、現状における日本の課題についてです。前回のコラム中でも少し触れましたが、日本の特許出願件数がパッとしません。下のグラフ(出典:特許庁)は、主要国における年度毎の特許出願件数の推移を示しています。
 このグラフから分かるように、中国は急増中、米国も順調に増加しています。これに対して、日本は減少しています。2011年に対する2015年の伸び率は、中国がほぼ2倍に増加、米国が17%増加、日本は-7%と減少しているのが現実です。
 マラソンに例えた場合、日本は十数年前まで独走状態で先頭を走っていました。それが途中で米国に抜かれ、さらに、その後、中国に抜かれ、今は、中国が独走状態で先頭を走っています。そして、日本との差は急激に広がっています。
 国家レベルの「技術力」という観点からは危機的状態になっています。日本の現状については、質を高めた結果など理由はいろいろ言われています。しかし、特許出願件数は「技術力」のバロメータと言われている以上、現状の数値を素直にとれば、日本の「技術力」低下傾向は疑う余地がないと思います。
 日本は、中国や米国に比べ、小さな島国にすぎないため、農産物や鉱山資源を輸出してGNPを上げるには限界があります。
 海外から原料を輸入し、付加価値を付した工業製品等を海外に輸出してGNPを上げる技術立国と言われてきました。この付加価値に「知的財産」が含まれており、この付加価値は、“日本でなければできない”と言われるようにすること、つまり、この付加価値が他の国(人)に使われないように「知的財産」として保護すること、が日本の成長を確保する源(資源)になると思います。
 したがって、「知的財産」の重要性及び必要性の認識、いわば「知財マインド」を高めることは日本全体で共有すべき緊急的課題と思っています。
 このため、本年は、目標として、業務に支障を生じない範囲で、「知財マインド」を高めるための講習などもより積極的に取り組んで行きたいと思っています。
 なお、このための講習無料で行っています。ご希望の方はご遠慮なくお申し付け下さい。

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専門家

下田茂(弁理士)

みらい国際特許事務所 長野オフィス

個人から企業及び大学発明まで幅広く対応し、高い特許登録率を維持しています。持前の知財センスに基づき、特許権や商標権の取得はもちろんのこと、依頼者に満足して頂けることを第一に、広く深くアドバイスします。

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