「幹部」か「患部」か、あなたはどっち?
チームをまとめるのに必要なのは、強権ではなく信頼
そもそも、リーダーシップを発揮するには
信頼関係が欠かせない。
もちろん、強権を持ってやらせることも
可能であろう。
しかし、それでだけでは強いチームは
生まれない。
ところで、ある他業種から転籍した
社長がいた。
彼は、直属の部下全員と毎日5分
以上話すことを自らに課したと
いう。
「困っている事は・・・」
「新しい事を始めてみないか」
などと来る日来る日も声をかけ
続けた。
それは、提案を吸い上げて、
実現力のあるチームを作ることが
目的だった。
そのために積極的に議論を戦わせた。
目標が明確だった時代にはトップダウン
型がマッチしたのは事実だ。
しかし、AI化の急速な進展など不透明さ
が増す現代。
今までの常識が通用しなくなる時代が
もう目の前、というよりもう来ている
と感じる。
私達は、大激流時代の真っ只中にいる。
当然だが、その変化の流れを読み誤れば
たちまち沈没だ。
沈没だけで済めば良いが、命を落とし
かねない。
だからこそ、過去の成功体験が
むしろ足を引っ張ることだってある。
つまり、強みがむしろ弱みに転換して
しまうということだ。
単一の文化で組織を染め上げることの
危険性を自覚すべきだ。
急激な変化という危機の時こそ多様な
人材が集まるチームが強い。
それは、まるで映画のアベンジャーズ
ようなチームかもしれない。
それは、同じ考えものだけで群れない
ことも意味する。
あえて異質なものを受け入れ、議論が
百出する柔構造の組織づくりが求め
られるということだ。
ただし、単に異なる価値観や発想を
集まるだけでは逆風に立ち向かう
ことはできない。
そこに不可欠なのは、異論を取り込み、
戦略に練り上げるリーダーの存在だ。
そして、その強力なリーダーシップが
組織を強くする。