産業保健理学療法:企業トレーナー活動
地域社会における健康課題
地域の中には、様々な健康課題が存在します。平均寿命や健康寿命の問題もそのひとつです。健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間(年齢)のことで、平均寿命とは、ひとが生まれて何歳まで生きることが出来るかという、その期間(年齢)のことをいいます。平均寿命と健康寿命には差があり、男性では約9年、女性では12年の差があります。つまり、それだけの期間は、何らかの介助や援助が必要である期間ということです。人間は動物ですから、動くこと、すなわち移動することが出来なくなると、介護が必要な状態になったりする可能性が高くなります。足腰の痛みや筋力低下などで移動する能力が低下し、日常生活に支障をきたす状態をロコモティブシンドローム(通称ロコモ)といいます。ロコモは、通常高齢者世代の状態をいいますが、「こどものロコモ」「女性のロコモ」など、それぞれの世代にもロコモの問題があるとされ、それらが社会全体に与える影響は少なくありません。
元気で働く環境を整えることが必要
企業には、こうした「高齢者のロコモ」「子どものロコモ」「女性のロコモ」そして「働く世代のロコモ」の課題が存在しています。今は高齢社会についての課題だけが取り上げられていますが、それらと同じくらい重要な課題が、「少子社会における労働者の健康問題」であると思います。「テレワーク」や「リモートワーク」が進み、身体を動かす機会が減ってきています。ヒトの身体は、身体に生じる力学的ストレスに対応出来る身体に適応していきますので、身体を動かす機会が少なくなると、例えばデスクワークが多くなると背中が曲がり、肩凝りが強くなり、腰痛が生じやすくなります。これらは自律神経の乱れにも繋がり、身体に様々な症状が生じるようになります。身体の柔軟性が低下すると、筋出力が低下してきますので、重いものを持つのに必要な、十分な筋力を発揮することが出来なくなりますので、肩凝りや腰痛が発生しやすくなることが考えられます。実際、私が見ているお客さまで、腰痛や肩凝りがある方で筋出力低下が生じていない方は、まずいらっしゃいません。ほぼすべての方で筋出力低下が生じており、まず筋出力を改善することが、対応の第一歩になっています。
仕事や日常生活に必要な筋出力を手に入れよう
スポーツや日常生活の場面で、筋力が落ちてきているなと感じたら、皆さんはまず筋力を鍛えなければ、と考えると思います。しかし、筋出力低下が生じている身体に、トレーニングなどで過度な負荷を与えると、筋肉や関節などの損傷を招き、かえって痛みが増したり、ケガに繋がることも十分にありえます。必要なことは、まずは柔軟性を改善すること。柔軟性とは、一般には筋肉の柔軟性をいいますが、筋肉が十分に動くためには、関節が運動学的に正しく動く必要があります。柔軟性と関節の動きは表裏一体であり、これらが整ってはじめて人の動きは適切な動きをすることが出来るのです。スポーツ選手がそうであるように、動きと筋肉の機能、柔らかさ、関節の動きは、非常に密接な関係があり、これはスポーツ選手に限った話ではありません。仕事は日常生活で必要な筋出力や身体の柔軟性を獲得することが、とても大切なのです。
企業を元気にする講演
弊社では、これまでも様々な企業にご訪問させて頂き、腰痛や肩凝り、股関節や膝、肩の痛みなどの発生メカニズムや予防のための対応の仕方などについてお話させて頂きました。お陰様で大変ご好評を頂いております。講演の内容は、それぞれの企業の事業内容によって様々ですが、基本的に社員様の行動変容に繋げて行く意味からも、ベッドを持ち込み、その場で社員様の施術をさせて頂き、痛みが軽減する、筋力が変わる、可動域が変わる、動作が変わる、などを実演を通して実感して頂き、運動や自己管理の大切さについて、ご理解いただく活動をしております。けっして大袈裟ではなく、手術適応の痛みや大きなけが、がんなど疾患の大きな問題がない限り、動きはその場で変化し痛みは軽減します。ご興味のある企業の方は、是非お問い合わせください。資料も含め、様々なご提案をさせて頂きます。
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