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朗読ボランティア 「杜の音通信」 (H29年10月号)

2017年10月25日 公開 / 2018年1月4日更新

テーマ:朗読

コラムカテゴリ:スクール・習い事

平成26年の9月から、月1回のペースで朗読ボランティアに伺っている 「ギャラリー杜の音」
10月は、以下の4作品を朗読しました。

① 斎藤 隆介:作・諸橋 精光:絵 「紙芝居 モチモチの木」
② 川端 誠 :作・絵 落語絵本 「めぐろのさんま」
③ 藤沢 周平 :作 「江戸おんな絵姿十二景」 より 「十三夜」
④ 向田 邦子 :作 「父の詫び状」 より 「子供たちの夜」

斎藤 隆介:作・諸橋 精光:絵 「紙芝居 モチモチの木」





豆太は、爺さまとふたり、峠のりょうし小屋に暮らしていました。
五つになっても、夜中にひとりで小便にも行けない臆病な豆太。
ところが、ある夜、大好きな爺さまが倒れて、豆太は寒い夜道を、
ひとり泣きながらふもとの医者さまを呼びに行きます。
その帰り道、豆太が見たものは......。
 



今回は八幡さんが、豆太の可愛らしい様子を、とても上手く表現してくれました。
杜の音の皆さんも、紙芝居を見ながらニコニコと聞いて下さいました。


川端 誠 :作・絵 落語絵本 「めぐろのさんま」  





お殿さま一行が馬を駆り、ひなびた里へさしかかったお昼どき、さんまの焼けるにおいが漂ってきます。
殿さまは鼻をピクピク 「さんま?それはなんじゃ」。
はじめて口にし 「さんまとは美味」 「目黒は、よいのう。かわりをもて!」 とご満悦。




今回は、愉快なお話が得意の田中さんが、楽しそうに読んでくれました。
杜の音の皆さんも、声を出して笑っていました。


藤沢 周平 :作 「江戸おんな絵姿十二景」 より 「十三夜」





江戸の十二カ月を鮮やかに切りとった十二の掌篇「江戸おんな絵姿十二景」
市井の人々の陰翳ゆたかな人生絵図を掌の小品に仕上げた、藤沢周平最後の作品集です。
読んだ後で、その後の展開について、読者の思いが募るような終わり方が、後を引きます。




今回は三浦さんが、帰りの遅い亭主にじれる 「女心」 を、江戸の情緒と供にしっぽりと読んでくれました。
杜の音の皆さんも、じっくりと耳を傾けて下さいました。


向田 邦子 :作 「父の詫び状」 より 「子供たちの夜」




宴会帰りの父の赤い顔、母に威張り散らす父の高声、朝の食卓で父が広げた新聞...
だれの胸の中にもある 「父のいる懐かしい家庭の息遣い」 を、ユーモアを交じえて描いたエッセイ集。




クスッと笑って、ウンウンと頷いて、ほろっと泣ける。
家族関係が希薄になってきている今の時代にこそ読んでほしい作品です。

これほど読む者を惹きつける向田さんの文章力は、やはり凄いのひと言に尽きます。
向田ファンが皆思うことですが、もっともっと長生きしてほしかった!!




読んでいる間の 皆さんからの 「笑い声」 や、読み終わった後の 「拍手」 「楽しかった」 の声が
「朗読して良かった~」 と思う瞬間です。
そうした声を励みにして、これからも 「朗読ボランティア」 を続けていきたいと思っています。

当日の詳しい様子は、こちらをどうぞ!
http://www.stage-up.info/contents/cat9/cat23/-2910.php

この記事を書いたプロ

長野淳子

生きた言葉のプロ

長野淳子(ステージ・アップ)

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