「披露宴の手紙」
今、私の事務所には、未来の司会者を目指して勉強中の新人さんたちが数名います。
レッスンをしながら、結婚式や披露宴のスタイルも、だいぶ様変わりをしたなあとあらためて思います。
「地味婚」 が流行ったかと思えば、ハネムーンを兼ねての 「海外ウエディング」
更に 「人前結婚式」 や 「ゲストハウスウエディング」 なども、今ではすっかりおなじみになりました。
「媒酌人」 をたてる方は、もうほとんどありません。
新郎新婦も とても熱心に研究していて、結婚情報誌を読んだり、ブライダルフェアに足を運んだり
具体的に 「アットホームな感じで」 とか 「二人らしさを出したい」 といった希望を多く頂きます。
そうした新郎新婦のご希望を叶えるため、司会者は 様々な役をこなさなければなりません。
★ 打ち合わせでは 進行のアイディアや演出を提案する 「プランニングアドバイザー」
★ 当日は 披露宴をスムースに進めていくための 「ディレクター」
★ ハイライトシーンを より印象的に表現する 「ナレーター」
★ お越しいただいたゲストの皆様に 心地よくお過ごし頂くための 「アテンダント」
司会者は まさしく披露宴の 「総合プロデューサー」 です。
「披露宴は新郎新婦にとって 一生に一度のこと。決してやり直しができないことを 肝に銘じるように!!」
これは、今は亡き 私の師匠から言われた言葉です。
現在は、私から新人の司会者がデビューする時に 必ず贈ることばです。
そして 「おめでとうの気持ちを持って 今あなたができる全ての事をやりなさい!!」 と言います。
披露宴は 新郎新婦にとって、「人生の一大イベント」 主役はあくまでも新郎新婦。
司会者は 「黒子」 「縁の下の力持ち」 「影の立役者」 です。
決して 「司会者が良かった」 ではなく
「今日の披露宴は良かったね。きっとあの二人 幸せになれるね!!」
そう言われたら成功です。
主役のお二人が変われば そこに集うお客さまも当然違います。
まさしく10組10色 100組100色。
でも、どのカップルにも変わらないものは 「幸せのオーラ」 です。
その 「幸せのオーラ」 を毎回頂いて、3000組のカップルに、心からの「おめでとう」を贈りました。
これまでひとつの披露宴に かつて私が司会をさせて頂いたご夫婦が、なんと3組も出席していらしたり、
「5年前に司会をして頂きました。あの時お腹にいたのがこの子です」 と街中で声を掛けていただいたり。
先日もレストランで食事をしていたら 「うちの甥の披露宴でお世話になりました」 とお声掛け頂いて
家に帰って資料を見たら、1995年のお客様で 「よく覚えていて下さったなあ~」 と感激でした。
実は私、披露宴の進行表を一件目から全てとってあるんです。
それは、私の 「歴史」 であり 「宝物」 です。
30年程前、小学校時代の同級生の披露宴の司会をさせて頂いたのをスタートに
初めは、新郎新婦と同じ目線で、そしてそれは段々お姉さんのような目線に変わり
この頃では、母親のような目線になってきているでしょうか。
時を重ねて行くうちに、新郎新婦への目線は変わっても
「おめでとう!! お幸せに!!」 の気持ちは、いつまでも変わることなく
これからも 素敵なお二人にお目にかかれることを、心待ちにしたいと思います。
そして今私の元で、未来の 「司会者」 を目指して勉強している新人たちが
大きく羽ばたくことを、心から願っています。
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