年金という用語は公的年金保険だけに使って欲しい
今回から数回は50歳以上の方々に届く資料を説明します。
50歳未満の方々にとって必要ないかと言われればけっしてそんなことは
ありません。ご自身の両親や兄弟姉妹、身近に必ず50歳以上の方々が
おられるはずです。ぜひ知っておいていただきたいです。
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50歳以上の方々に届く「ねんきん定期便」表紙(1枚目)の「2」は、
「2 老齢年金の見込額」です。
このような書式です。改めて用語を説明します。
①基礎年金または老齢基礎年金
65歳以降に受け取る国民年金部分の年金です。
②厚生年金または老齢厚生年金
65歳以降に受け取る厚生年金部分の年金です。
厚生年金の項目の中には、いくつも難しい用語が並んでおり、
内容理解の高いハードルになっています。1つずつポイントをお伝えします。
③特別支給の老齢厚生年金
将来受け取る年金について、以前は60歳から受け取る仕組みでしたが、
今は65歳から受け取る仕組みへと変更されました。
仕組みが変わったから、じゃあ来年からいきなり65歳!といわれても、
非常に困る方々が出てきてしまうので「移行期間」が設けられることになりました。
この移行期間では、60歳から厚生年金も国民年金も受け取る仕組みだったものを
65歳から受け取る仕組みに変えるため、数年ごとに年金を受け取ることのできる
年齢を1歳ずつずらしていくという手法が採用されています。
法律では年金は65歳から受け取るものだと示されています。
なので、60~64歳に受け取る年金は”特別な年金”ということで
「特別支給」となっています。
具体的には次の画像を参照ください。
この2つの画像は、旧社会保険庁(現日本年金機構)のWebサイトで
ご覧いただけます。
http://www.sia.go.jp/seido/nenkin/shikumi/kaishi.pdf
(PDFファイル:104kb注意)
男女別、生年月日によって仕組みが異なりますので、
ぜひご自身や家族がどれに該当するか確認してみてください。
すべての年齢帯の方々に65歳以降、ブルーの老齢基礎年金・水色の老齢厚生年金が
あります。これが65歳以降の年金です。
そして、左半分。
④報酬比例部分(黄色)
厚生年金部分の年金
⑤定額部分(オレンジ色)
(厚生年金であった期間に相当する)国民年金部分の年金
最初に国民年金部分の年金(定額部分)がずれていき、
次に厚生年金部分の年金(報酬比例部分)が65歳までずれていきます。
男性だと1961(S36)年度以降、女性だと1966(S41)年度以降に生まれた方々は
65歳未満に受け取ることのできる年金は無いということです。
ちなみに、2011年度の年齢でいえば男性50歳、女性45歳です。
また、2011年度60歳になられる方々は、1951(S26)年度の生まれなので、
2つめの画像の1番下。
厚生年金の部分は60歳から受け取り始めるが、
国民年金の部分は65歳からという仕組みです。
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何歳からどの部分の年金を受け取ることができるのか、
という2つめと3つめの画像の情報が、1つめの画像の表に書かれている
ということになります。
具体的な表の読み取り方を次回ご説明します。
<注記>
年金にはさまざまなパターンが存在します。
コラムでは代表的な例しか取り上げることができません。
気になることや確認したいことは、所轄の年金事務所へお問い合わせください。
記録に関する正確な情報は、間違いなく年金事務所で確認できます。
よりよい受け取り方や付随する情報等を希望されるようでしたら、
お近くのFPや社会保険労務士さんをお尋ねください。
その際には、私も含め相談に関しては有料が多いと思いますので
ご留意のうえ、ご活用くださいませ。
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ご意見・お問い合わせはこちらから。
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