リタイアまでにいくら準備すればいい?ねんきん定期便の読み方を知って将来資金を考えるためのセミナー
前回【7】では「これまでの国民年金の納付状況です」を確認しました。
http://mbp-japan.com/kyoto/money-2nd/column/3304/
次に「厚生年金保険の標準報酬月額と保険料納付額の月別状況です」を
見てみましょう。
と、その前に。
年金の用語は堅苦しくなじみのないものばかりですが、今回の”標準報酬月額”や
”保険料納付額”ってのは、さらに難解な感じがします。
先に言葉の説明をしていきます。
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・厚生年金保険の標準報酬月額
いわゆる月収の額面というイメージです。
-含まれるもの。
基本給・残業代・各種手当(住宅・家族等々)・通勤定期費など。
-含まれないもの。
出張旅費・交際費など、臨時に受け取るもの
実際に受け取っている額(手取り)に比べると大きい値です。
厚生年金保険の標準報酬月額を聞かされると「う~ん、そんなにもらってたかな?」
と感じられるケースが多いです。
・厚生年金保険の保険料納付額
手取額に比べて大きな標準報酬月額に対して、厚生年金保険料の率が掛けられる
わけです。たくさん天引きされていますものね。
※ 保険料率は2017年まで毎年少しずつ上がり続けます。詳しくは次回に書きます。
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さて、戻りまして資料を見てみます。
各年度には「標準報酬」「標準賞与」「納付額」、3つの数字があります。
①標準報酬
上に書きました「標準報酬月額」のことです。
2000(平成12)年10月以降、最高額は62万円です。
例えば、年収1000万円を超えるような人でも、最高は62万円です。
ちなみに、それまで約6年間の最高額は59万円でした。
詳しくは厚生労働省Webを参照ください。(PDF45.2KB注意!)
http://www.sia.go.jp/top/kaikaku/kiroku/teikibin/pdf/standard.pdf
ここで確認すべきは1つ。
これまでの収入額を思い返したときに、記載されている情報が明らかに少なく
なっていないかを確認してください。
【例】間違いなく30万円くらい収入があったはずなのに10数万円になっている。
ちなみに過去には、このようなことがありました。
厚生年金の保険料は”労使折半”です。
従業員の給与明細に”厚生年金保険料20000円”とあれば、同額の20000円を
企業側も国に納める必要があります。
これは特に中小零細企業にとって非常に大きな負担です。
旧社会保険事務所としても、納められない企業が発生してしまわないよう、
頭を悩ませた結果、従業員の標準報酬月額を少なく申告させることで、
企業の保険料負担を小さくし、納付率が下がらないように考えたということでした。
厚生年金保険料20000円の従業員が20人いたとします。
企業の負担する厚生年金保険料は月額40万円です。
これを仮に10000円に下げたとします。
そうすると半分ですから月額20万円、年間で言えば240万円です。
これはかなり大きな違いだと思います。
従業員にとっても、それまでより厚生年金保険料が下がったことで実質の
手取り収入が増え、喜ばしいことだったのですが、将来受け取る年金額の
計算にはもちろん反映されません。
もちろんこんなことは、ごくごく一部の担当者およびごく一部の組織レベル
だったようですので多くの人にとっては無縁ですが、こういったことも
前提としてチェックする必要があります。
②標準賞与
2003(平成15)年4月以降、登場した考え方です。
これについても次回以降に詳しく書きます。
最高額は150万円です。
1回のボーナスで200万円とか300万円を受け取る人がいても最高は150万円です。
③納付額
①と②それぞれに保険料率を掛けて実際に納付した額です。
繰り返しになりますが、確認すべきは1つです。
これまでの収入額を思い返したときに、記載されている数値が明らかに少なく
なっていないか、これ1点のみです。いかがでしょうか??
何か疑問点や不安点があれば、できれば当時の給与明細等を準備したうえで
年金事務所(旧社会保険事務所)まで足を運んでください。
<注記>
年金にはさまざまなパターンが存在します。
コラムでは代表的な例しか取り上げることができません。
気になることや確認したいことは、所轄の年金事務所へお問い合わせください。
記録に関する正確な情報は、間違いなく年金事務所で確認できます。
よりよい受け取り方や付随する情報等を希望されるようでしたら、
お近くのFPや社会保険労務士さんをお尋ねください。
その際には、私も含め相談に関しては有料が多いと思いますので
ご留意のうえ、ご活用くださいませ。
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https://mbp-japan.com/kyoto/money-2nd/inquiry/personal/
日々をつづった日報はブログにて。【2009年9月より毎日更新中】
http://kyogokudemachifp.blog14.fc2.com/
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