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笠中晴司

交通事故のトラブルを解決に導く法律のプロ

笠中晴司(かさなかせいじ)

丹波橋法律事務所

コラム

交通事故解決までの道のり~人身編(2)~

交通事故 実際の例など

2013年5月22日 / 2017年3月3日更新

人身は,物損よりいろいろな争点があり,事件ごとに個別に説明しないとダメな部分が多いです。

ただ,そう言ってしまうと,このコラムは書けませんので,損害額を決するキーワードである「症状固定」を説明する形で,何回かに分けて書いていきます。

症状固定の定義

~「医学的」に決まるものでなく,「損害賠償」の解決のための決まるもの。~

 「症状固定」とは,文字通り「症状」(怪我した後の回復過程の状況)が「固定」(変わらない,または,少しは良化する余地はあっても,その良化するスピードがきわめて遅くなった状態)する状態になったことを言います。

 つまり,事故後,発生した傷害(怪我)の治療を続けていくと,最初は良くなるスピードが速いですが,ある時期になると,良化する速度は,徐々にゆっくりとなっていきます。さらに,時間が経過してくると,症状が良くなるという方向性が,ほぼなくなって(あるいは,ほとんど横ばい状態になって)しまう時期が来ます。
この「症状」が「固定化」してしまった状態を「症状固定」と言います。

 では,「症状固定」は誰が決めるのかということになりますが,それは,争いとなって解決がつかない場合は,最終的には,「裁判所が決める」ことになります。

◆「お医者さん」ではなく,「裁判所」が決める◆というのがポイントです。

 つまり,事故から1年,あるいは,2,3年経過しても,「まだ治っていない」とか「主治医は,まだ治るから治療を続けると言っている」とか言われる方はいますが,そんなことを言ってしまうと,いつまでも,損害賠償という法的関係が解決せず,不安定な状態が続きます。

 そこで,ある程度の期間が経過した時点で(但し,逆にあまり短すぎると,まだ改善の余地があるとみられますので,最低でも事故後6か月は経過しないと,症状固定として「後遺障害」は認定されません),かつ,あまり症状の改善がみられないような状態になった時を「症状固定」した時点と決めるのです。

 そして,その上で,「症状固定」した時点における,「後遺障害」の有無と「後遺障害」があるとした場合の「等級」を決めていくのです。

ですので,
「症状固定」とは医学的な概念ではなく,
交通事故の損害賠償関係の解決のための「基準点」にすぎないと考えてください。

では,何を決するための「基準点」かということになりますが,これは次回に書きます。

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交通事故の話題を中心に多数のコラムを書いています。
過去のコラムは,こちらから見ていただくのが便利ですので,よろしくお願いいたします。
http://mbp-kyoto.com/ko2jiko/column/17895/
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