「あなたはそう思うんだね」と受け止める。

太田英樹

太田英樹

テーマ:コーチングコミュニケーション



先日、ある法人さんでの1on1の際に、
「つい、イライラしてしまう」という話が出て、ヒデさんは他人の言動にイライラしないんですか?と質問されました。

もちろん、私もイライラすることはありますし、言い返したくなることもあります。
だって、人間だもの。

そもそも、親兄弟から「瞬間湯沸かし器」と揶揄されてきたタイプですから、昔は頻繁にイラついていたんだと思います(自覚はないですが)。
その頃と較べれば、圧倒的にイラつく場面は減ったと思います。

コーチングでは、「感情が動くところに価値観が隠れている」と言われます。
シンプルに表現すれば、自分の価値観に合うことがあればうれしいし、合わないことがあれば腹が立つ。

自分の価値観や基準に合わないことを言われたり、されたりするからイライラするということ。
つまり、自分の価値観で他人の言動を評価しているから、イライラが発生している。

なので、私は他人の言動への評価を辞めました。

実例ですが、昔、口ぐせのように「アホ」とか「◯ね」とか言う同僚がいました。
雑談の中ならまだいいんですが、会議などの真剣な話をする場でもそういう言葉を使うので、いろいろ問題になりますし、私も何度かケンカになったことがあります。

ですが、アドラーを学んでからは、「あなたは、この意見をアホだと思うんだね」と受け止めるようにしました。
もちろん、普通に考えたら、人にアホなんて言わないほうがいいし、会議の場で使う言葉ではないですよね。
だからといって、正論を叩きつけても、彼が素直に改善するわけでもないし、ケンカになって場が荒れるし、自分自身もイラついてイヤな気持ちになる。
何も良くならないし、誰も得をしない。

では、無視したらいいのかというと、前述のように、人には価値観があり、その価値観を基準にして、評価したら、やっぱり反応してしまう。
だから、アホという言葉に対峙するでもなく、無視するでもなく、「あなたはそう思うんだね」と受け止める。

この捉え方を、アドラー心理学では「主体論」と言います。

そう考えるようになって以来、彼とのケンカはなくなりましたし、逆に関係性が良くなり、アホとか言われなくなりました。
この話だけを切り取ってしまうと、おそらくいろいろ反論もあると思います。

アドラーの他の理論理屈も込みでの話なので、体験談程度に受け止めてほしいんですが、
私は何が正しいか間違っているかではなく、どうすべきかでもなく、「どうなりたいか」を基準に、今の行動を決めています。

特に、1on1を仕事にするようになってからは、自分とは違う価値観の話を聴くことが当たり前なので、「この人にはどんなふうに世界が見えているんだろう?どんな事情があって、こんなふうに考えるようになったんだろう?」と、本気で関心を持って聴いています。

評価ではなく、関心を持って聴いているので、イライラすることはない、というのが私の結論です。

先日の1on1でこの話をしたら、
「心が浄化されるようです。私はまだまだその域には遠いと感じました」と言われました。
宗教の説法のようになってしまいましたが、ポイントは「フォーカスの変え方」です。

一つのことに対して、今自分がいるポジションから自分目線でだけ見るのではなく、物理的にポジションを移動して、別の視点から、別の目線で見る。
その意識と訓練です。

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太田英樹
専門家

太田英樹(コーチングコミュニケーション講師)

株式会社インサイトハウス

介護福祉業界を中心に人材育成と事業支援で多くの実績あり。アドラー心理学ベースのコーチングコミュニケーション研修により、社内コミュニケーションの円滑化、人材定着率や顧客満足度向上、事業成長に繋げます。

太田英樹プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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