コーチングコミュニケーション

太田英樹

太田英樹

テーマ:コーチングコミュニケーション

顧問先訪問の前にいつもの喫茶店に立ち寄る。

年配のご夫婦で経営されている喫茶店。

私がいつもこの時間をモチベーションを高める時間にしていることを理解してくれているご夫婦で、
いつもは話しかけてこないんですが、
今日は、入るなり奥さんが、

「ちょっと聞いてくれる?」

と話しかけてきた。

滅多にないことなので、よほど話したいことがあるんだなと思い、

「どうしました?」

とたずねると、
マイナンバーカードを作る作らないで、ご主人と言い争いになったらしい。

ご主人は、カードを作るメリットや、ポイントがもらえるお得感を力説するが、
奥さんは、個人情報を役所に一括管理されることに抵抗があると。

まず私がしたのは、
奥さんの不安、不満を聴くこと。

奥さんの関心事を徹底的に聴いた。

あまりに全力で聴いたので、奥さんは仕事の手を止めて、隣に座ってしまった。

途中、カウンターの奥にいるご主人が、反論したそうにしていたので、黙っててあげてと目配せをしながら。

ひとしきり聴いたあと、

「ところで、ご主人はなんでマイナンバーカードのメリットを力説するんでしょうね?」

ときいてみた。

「あの人は自分が物知りだって自慢したいだけよ」

と。

それを聴いて苦笑いしているご主人。

「他に理由はある?」

ときくと、

「あと?そうやねー、まぁ、目利きがきくからかなぁ」

ん?意外と潮目が変わるのが早かったなと思いつつ、

「どういうこと?」

ときくと、

「私がそういうことに疎いから、あの人がしっかりやってくれるのよ」

と、ご主人を頼りにしてる言葉が出てきた。

「へぇ、そうなんですね。奥さんはそんなご主人にどうしてほしいんですか?」

ときいてみると、

「カード作るのがイイのはわかるから、私の心配してることに対して説明してほしい」

と。

そこで、ご主人のほうに目をやり、

「って、奥さん言うてますけど、イイですか?」

と伝えると、ご主人も

「ハイハイ、わかりました」

とホッコリした笑顔で答えてくれた。

コーチングは、他人をコントロールするためのスキルでもなく、
セッションという限定的な場面で使うものでなくていいと思っています。

コーチング的な関わり方が日常的にできれば、揉め事はなくなるし、周囲の人が笑顔になる。

うまくいくから笑顔になる、というより、
笑顔になるからうまくいく。

家庭も職場も。

そういうことを伝え続けていきたい。

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太田英樹
専門家

太田英樹(コーチングコミュニケーション講師)

株式会社インサイトハウス

介護・福祉業界を中心に人材育成と事業支援で多くの実績あり。アドラー心理学ベースのコーチング研修により、社内コミュニケーションを円滑化のみならず、人材定着率や利用者満足度を高め、事業の成長につなげます。

太田英樹プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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