相手が何をするか、ではなく、自分が何をするか

太田英樹

太田英樹

テーマ:組織改革

あるとき、8歳の息子のカバンを整理していた妻が、小さく折り畳まれた複数枚の紙を見つけ、

「これ何?要るの?要らんの?」

と息子にたずねた。

息子は「要らん」と一言。

その言葉を受けて、妻がその紙を握りつぶした瞬間、
息子が烈火のごとく怒った。

「学校持って行くのにぐちゃぐちゃにしたらあかんやん!」

と。

どうやら、息子の言葉は「今は必要ない」という意味だったらしい。

そのあとは、妻も息子もケロッとして、何事もなかったかのようにしているので、私は関与しない。

とはいえ、この手のやりとりでの行き違いは、職場でもありますよね。

お互いもう少し丁寧に、受け手目線で言葉を使っていたら、もめないのに・・・

そんなこと多々あります。

信頼関係があれば、多少の行き違いがあってもどうにかなります。

それがないと、本当に些細な行き違いで、ケンカになったり、

どちらか、もしくは両方が不快になり、互いに陰口合戦になってしまう。

よく、信用と信頼が比較されます。

「信用」は、相手を信じるのに条件がつく。

住宅ローンやカードでお金を借りる際の、融資の信用情報審査がまさにそう。

条件をクリアしたら信用して融資するけど、クリアしなかったら融資しない。

それに対して、「信頼」は、掛け値なく相手を信じること。

すべてとは言いませんが、親子関係などは条件をつけなくても信じますよね。

「すべてとは言いません」と書きましたが、親子だから必ず信頼関係があるというわけでもない。

やはり、信頼関係は「築く」もの。

家族だろうが、職場だろうが、築こうと思えば信頼関係は築けるし、
努力しなければ信頼関係なんて自然発生しない。

大事なのは、「歩み寄る一歩」が踏み出せるかどうか。

相手が歩み寄るかどうかは、相手の問題。

自分が歩み寄るかどうかは、自分次第。

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太田英樹
専門家

太田英樹(コーチングコミュニケーション講師)

株式会社インサイトハウス

介護・福祉業界を中心に人材育成と事業支援で多くの実績あり。アドラー心理学ベースのコーチング研修により、社内コミュニケーションを円滑化のみならず、人材定着率や利用者満足度を高め、事業の成長につなげます。

太田英樹プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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