北風と太陽

太田英樹

太田英樹

テーマ:組織改革

多くの自己啓発系セミナーでは、
「あいつのせい」とか「環境のせい」とか、外向きのベクトルを否定します。

他人や環境のせいにしていると、何も変わらないから。

他人や環境は簡単には変えられません。

変えられないものに意識を向けていても、何も変わらないから、そのベクトルを否定するところから始まります。

さらに、そのセミナーの多くが、自分を否定することを次の段階にしています。
(多くと言ってしまうと語弊があるかな)

自分自身の固定観念、思い込みを否定して、新しい価値観が入ってきやすいようにします。

その手段、プロセスはセミナーによって違いますが、
否定することで、凝り固まった思い込みをぶち壊し、新しい考えが吸収しやすいようにします。

これはこれで一つの手段なので、悪くはないんですが、私の研修の源流となっている平本式は真逆のアプローチになります。

例えるなら、「北風と太陽」

この物語を知っている人も多いと思います。

簡単に説明すると、
北風と太陽、どちらが旅人の上着を脱がせることができるか競います。

まず、北風が、激しい風を吹かせて、旅人の上着を吹き飛ばそうとしますが、旅人は上着をしっかりと押さえて耐えます。

次に、太陽が、ギラギラとした日光を浴びせると、旅人は暑くて自ら上着を脱いだ

というお話です。

人は、否定されればされるほど、反発したり、落ち込んだりして、自分の価値観を変えられなくなります。

ところが、とことん認めてあげると、「ちょっと相手の話も聴いてみようかな」という思いになります。

もちろん、否定されることで気づきを得る人もいますから、正解は一つではありません。

ただ、もし、何度言ってきかせても変わらない、どんなに説教しても叱責しても変わらない、というなら、
とことん受け入れてあげてみてください。

今までの苦労は何だったんだ、と思うくらいアッサリと変わるかもしれませんよ。

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太田英樹
専門家

太田英樹(コーチングコミュニケーション講師)

株式会社インサイトハウス

介護・福祉業界を中心に人材育成と事業支援で多くの実績あり。アドラー心理学ベースのコーチング研修により、社内コミュニケーションを円滑化のみならず、人材定着率や利用者満足度を高め、事業の成長につなげます。

太田英樹プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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