他人の価値観をジャッジすること
多くの自己啓発系セミナーでは、
「あいつのせい」とか「環境のせい」とか、外向きのベクトルを否定します。
他人や環境のせいにしていると、何も変わらないから。
他人や環境は簡単には変えられません。
変えられないものに意識を向けていても、何も変わらないから、そのベクトルを否定するところから始まります。
さらに、そのセミナーの多くが、自分を否定することを次の段階にしています。
(多くと言ってしまうと語弊があるかな)
自分自身の固定観念、思い込みを否定して、新しい価値観が入ってきやすいようにします。
その手段、プロセスはセミナーによって違いますが、
否定することで、凝り固まった思い込みをぶち壊し、新しい考えが吸収しやすいようにします。
これはこれで一つの手段なので、悪くはないんですが、私の研修の源流となっている平本式は真逆のアプローチになります。
例えるなら、「北風と太陽」
この物語を知っている人も多いと思います。
簡単に説明すると、
北風と太陽、どちらが旅人の上着を脱がせることができるか競います。
まず、北風が、激しい風を吹かせて、旅人の上着を吹き飛ばそうとしますが、旅人は上着をしっかりと押さえて耐えます。
次に、太陽が、ギラギラとした日光を浴びせると、旅人は暑くて自ら上着を脱いだ
というお話です。
人は、否定されればされるほど、反発したり、落ち込んだりして、自分の価値観を変えられなくなります。
ところが、とことん認めてあげると、「ちょっと相手の話も聴いてみようかな」という思いになります。
もちろん、否定されることで気づきを得る人もいますから、正解は一つではありません。
ただ、もし、何度言ってきかせても変わらない、どんなに説教しても叱責しても変わらない、というなら、
とことん受け入れてあげてみてください。
今までの苦労は何だったんだ、と思うくらいアッサリと変わるかもしれませんよ。