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コラム

介護はチームで行うものだからこそ

2022年9月5日

テーマ:組織改革

コラムカテゴリ:ビジネス

コラムキーワード: 企業研修人材育成 研修メンタルヘルス 対策

脳梗塞が原因で手足に麻痺があり、思うような生活ができなくなったAさんがいたとします。

Aさんが使いやすい「お箸」や「スプーン」を作ったり、探したりすることで、
Aさんの理想の暮らしの実現に近づけようとするBさんがいます。

それが、福祉用具専門相談員です。

麻痺があっても、ご自宅でちゃんと食事をしたり、お風呂に入れるように工夫したり、お手伝いして、
Aさんの暮らしを支えようとするCさんがいます。

それが、訪問介護員です。

Aさんの麻痺が少しでも改善したり、これ以上麻痺が進まないようにリハビリの指導をして、
Aさんが暮らしやすいように関わってくれるDさんがいます。

それが、機能訓練指導員です。

Aさんの脳梗塞が再発しないように、食生活の改善に取り組むEさんがいます。

それが、管理栄養士です。

Aさんの脳梗塞が再発しないように、
検査、診断、治療、お薬、日常の健康管理で再発予防に取り組むFさん、Gさん、Hさん、Iさんがいます。

それが、検査技師、医師、薬剤師、看護師です。

Aさんの理想の暮らしが何なのかお聴きし、その実現に向けて一緒に考え、サポートチームを組んでくれるJさんがいます。

それが、介護支援専門員、ケアマネジャーです。

Aさんが理想の暮らしを実現できるように、円滑な手続きをしてくれるKさんがいます。

それが、市区役所の介護保険課です。

他にもたくさんの人たちが、Aさんに直接的、間接的に関わっています。

それが、介護、福祉です。

立場が違えば、関わり方も変わり、視点も違います。

それぞれの立場から、「介護とは、こうあるべき」と相手の言動を批判するより、

「専門家として関わってくれているんですね、ありがとう」

という気持ちで感謝しあい、協力しあうほうが、Aさんにとってもプラスになる。

そういう発想をもつことも、介護、福祉に関わる人には大事なこと。

そして、関わる人たちが、それぞれ目的を明確にしてAさんに関わっていけるように研修をしたり、コーチングしたり、
時には、落ち込んで仕事を辞めたくなった専門家さんたちにカウンセリングしたりして関わっている私も、

介護、福祉の一員です。

この記事を書いたプロ

太田英樹

介護業界をコーチングコミュニケーションで幸せにするプロ

太田英樹(株式会社インサイトハウス)

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