目的論のすすめ
批判、批評、否定
多くの人は、これらを「人からされる」のはイヤですが、
「人にする」のにはあまり抵抗がない。
さらに、「人にしている」自覚がない。
なので、そんな人を見て、
「人の批判ばかりするのは良くない」
と、相手を否定する。
多くの人がやっていることです。
私もやってしまいます。
「良くない」ということは多くの人が理解しているのに、どうしてやってしまうんでしょう?
それは、自分のことは見えていないけど、他人のことはよく見えるから、
人は、他人の欠けているところ、足りないところ、間違っているところがよく見えるから、
そして、他人の間違いを改善させようとするから。
他人を批判する人の言動を止めようとすると、その人を否定してしまう。
なので、改善するためには、やめさせようとしない。
「それじゃあ、何も変わらないよ」
と思いますよね。
じゃあ、どうするのか。
自分が、他人の否定批判をやめる。
他人を否定批判している人を見ても、その人を否定しない。
「だーかーらー、それじゃ変わらないんだって」
と思いますよね。
いや、変わりましたよ、あなたが。
誰かが批判するのを、あなたが批判して、そんなあなたを他の誰かが批判する、という批判ループを、
あなたのところで寸断するだけでも、変わるじゃないですか?
「いや、それでも、あの人は批判し続けるじゃないか」
と思いますよね。
そうかもしれません。
とはいえ、その人が批判しているからって、あなたも他人を批判する必要はまったくないですよね。
他人がどうしようと、あなたがするかしないかは、あなた自身が決められるんです。
これを、アドラー心理学では、主体論といいます。
「でも、そう簡単に変えられない」
と思いますよね。
そう、今までやってきた習慣は簡単には変わりません。
まずは、他人を批判否定している自分に気づくこと。
「あっ!今、Aさんを否定しちゃったなぁ」
と気づくこと。
そして、そんな自分を否定せず、受け入れること。
「Aさんのあの言葉に反応しちゃったなぁ。あの言葉は嫌いなんだよね、だから反応しちゃったんだね」
と、批判否定した自分に共感してあげる。
そうすることで、意識していることと、無意識を統合していく。
無意識(反射的)に批判否定している自分を、意識する。
「意識的にできることは、意識的にやめられる」
なので、気づいて、受け入れて、手放す。
その手順で、他人を批判否定するのをやめることができます。
気が向いたらやってみて