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目的論

2023年11月13日

テーマ:組織改革

コラムカテゴリ:ビジネス

あの人のココがダメ、

あいつのせいでうまくいかない、

そんな類の話をよく聞きます。

かつては、私もよく言っていたと思います。

実際、組織において、他の人はちゃんとやってるのに、この人は全然理解してないとか、ちゃんとできないとか、改善してほしいとかありますよね。

そんなこと思ったらいけない、っていう研修やセミナーも多いんですが、

そんなこと言われたって、実際、それが原因なんだから仕方ないじゃないか、
くらい思うこともありますよね。

なので、私は、思っちゃいけないとか、言っちゃいけない、とは思いません。

愚痴りたいなら愚痴ればいいし、イライラするなら、とことんイライラすればいい。

そして、感情を出し切る。

出し切ったあとが大事。

あの人は確かにそうなのかもしれない。

あいつは確かに仕事ができないのかもしれない。

じゃあ、自分はどうする?

昔、ある飲食店で、人手不足で繁忙時間になると戦争のような慌ただしさになるという状況がありました。

その忙しさから、スタッフ同士が苛立ち、雰囲気が悪い。

求人を出しても、なかなか応募がない。

たまに新人が入っても、雰囲気が悪いし、指導もろくにできないので、育たない。

指導する側も言い方がキツくなり、嫌気がさして辞めていく。

また仕事がキツくなる。

悪循環の原因が誰なのか、誰もが誰かを責める雰囲気。

そんな中、ある1人のアルバイト学生が、

「この状況で、自分は何ができる?」と考えた。

出した答えは、

「いつも笑顔で仕事をする」こと。

重苦しい雰囲気の職場に、毎日笑顔で、「おはようございます!」と声をかけて入ってくる。

最初は、他のスタッフは冷めた目で見ていたそうです。

でも、次第に、どんな状況でも笑顔で接客している彼女を見て、自分も頑張ろうという気持ちになっていった。

それぞれが自分のできることをやるようになり、いつしかお店全体がいい雰囲気になり、スタッフも増えて、うまくいくようになったそうです。

きっかけは、アルバイト学生の「自分に何ができる?」からの笑顔です。

相手がどうとか、環境がどうとか、自分がコントロールできないことをあれこれ考えるより、

自分に何ができるか?

自分はどうしたいか?

そう考えたほうが、自分にも周囲にもプラスになる。

それが「目的論」です。

この記事を書いたプロ

太田英樹

介護業界をコーチングコミュニケーションで幸せにするプロ

太田英樹(株式会社インサイトハウス)

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