介護はチームで行うものだからこそ
とある施設から研修に関する問合せがあり、近くなので直接お話をうかがおうと思い、
いつものようにバイクで訪問。
その施設のすぐ近くで、人が何人か周辺にたむろしているクリニックがあった。
「コロナワクチンかな?」と思って少し様子を見ていると、PCR検査のために待っていることがわかった。
なるほど、外で待たされているのね。
まぁ、他の患者さんと同じ待合室には入れないから、仕方ないことかぁ、と思いながら見ていると、
看護師さんが、クリニックの裏口から出てくる。
「熱ある人?どっち?」
と、まくし立てるように女性に聞いている。
明らかに苛立っている感じ。
「保険証持ってきた?」とたずねる看護師さんに、その女性は、
「マイナンバーカードで・・・」
と答えているところに、食い気味で
「無理!保険証ないの?電話で、持ってくるように伝えてますよね?」
と、凄い剣幕でまくし立てる。
女性は、
「ごめんなさい、どうしても見つからなくて。」
と申し訳なさそうに伝えるが、看護師さんは
「保険証なかったら無理やからね!」
と。女性は
「わかりました・・・帰ります」
と言って、帰っていきました。
見ていてかわいそうに感じましたが、看護師さんの立場や、ルール、現状も理解できるので、黙ってました。
日ごろコミュニケーションの研修をして、「フォーカスの当て方も変える」ということを伝えていますが、
その大前提として、自分自身がイイ状態でいることが重要になります。
切羽詰まった状況や、焦っているとき、疲れているとき、落ち込んでいるとき、嫌なことがあったとき、病気のとき、忙しいとき、
そんな状態のときに、
「こんな視点もあるよね」
「そんなふうに思う人もいるよね」
なんて思えないし、
そう思えない自分にダメ出しすると、さらに状態が悪くなる。
なので、私がマントラ(呪文)のようにいつも自分に言っているのは、
「空気感最優先」
相手の立場を考えてあげられなかったり、
キツイ言い方をしてしまったり、
相手をジャッジしてしまったり、
そんな時だってあります。
もちろん、そういうことは無いほうがいいけど、もしそうなってしまったら、
そんな自分にダメ出しするのではなく、
そんな自分にオッケーを出してあげるほうが、空気感が良くなる。
空気感が良くなると、フォーカスを変えやすくなる。