リーダーシップ行動の不動の二軸とは?
リーダーにとってのゴールデンサークル理論
ゴールデンサークル理論とは、サイモン・シネックが提唱した、「WHY(なぜ)」→「HOW(どうやって)」→「WHAT(何が)」の順番で物事を伝えることで、人の共感や行動を強く促すことができるという理論です。中心にある「WHY」から始めることで、聞き手の感情や信念に訴えかけ、具体的な「HOW」や「WHAT」へとつなげることで、単なる情報伝達ではなく深い理解と行動変容を生み出す効果が期待でき、リーダーシップやマーケティング、ブランディングなどで広く活用されています。
WHYを伝える重要性
「WHY」とは、その組織や事業が何のために存在するのか、何を目指しているのか、という目的・信念・存在意義です。これを明確に伝えることの重要性は、以下の通りです。
1. 行動の動機付けと共感の獲得
人は、自分が信じる目的に貢献したいという内発的な動機によって動きます。リーダーが「WHY」を伝えると、メンバーは単なる作業(WHAT)ではなく、その目的に共感し、自らの仕事に意味を見出すようになります。
2. 判断基準の提供と自律性の促進
「WHY」は、組織のコンパスとなります。明確な目的があれば、予期せぬ問題や新しい選択肢に直面した際でも、リーダーの指示を待たずに、その目的に照らして最適な意思決定をメンバー自身が行えるようになります。
ゴールデンサークル理論の活用方法
リーダーがこの理論を実践的に活用するためのステップは以下の通りです。
1. 組織の「WHY」の言語化(最重要)
あなたの組織やチームが、「何のために」存在し、「何を信じている」のかを、利益や製品ではなく、人々の生活や社会に与える影響という観点から、簡潔なフレーズで定義します。
2. コミュニケーションの「中心」に置く
製品やサービス(WHAT)を説明する前に、必ずその目的(WHY)から話し始めます。
ミーティング、プレゼンテーション、採用面接、日々の会話など、あらゆるコミュニケーションで一貫して「WHY」を強調します。
3. 「HOW」と「WHAT」を「WHY」に結びつける
戦略(HOW)や具体的なタスク(WHAT)が、どのように組織の「WHY」の達成に貢献するのかを明確に示します。メンバーが、自分の日々の作業が大きな目的に繋がっていることを常に理解できるようにします。
リーダーは、ゴールデンサークル理論の内側から外側へ(WHY → HOW → WHAT)の順序で伝え、実行する習慣を身につけることが、チームメンバーを動かすカギと言えます。
【TED】優れたリーダーはどうやって行動を促すか




