リーダーシップ理論の変遷と今日求められるリーダーシップとは?
オーセンティックリーダーシップとは?
オーセンティックリーダーシップとは、「自分らしさ(Authentic)」を基盤に、自身の価値観や倫理観、信念に従ってリーダーシップを発揮するスタイルで、カリスマ性や型にはまったリーダー像ではなく、弱みも見せながら部下との信頼関係を築き、組織の目標達成を目指す「本物のリーダーシップ」です。VUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)時代に注目され、自己認識、透明性のある関係性、倫理観に基づいた行動、バランスの取れた自己開示が重要とされます。
オーセンティックリーダーシップの要素
・自分らしさ: 自分の信念や価値観に正直で、それに基づいて行動する。
・自己認識: 自身の強み、弱み、感情を深く理解する。
・倫理的行動: 倫理観や価値観に基づいて行動し、模範となる。
・バランスの取れた自己開示: 自分の弱さや不完全さも受け入れ、適切に開示する。
・関係性の構築: メンバーと誠実で透明性の高い関係を築き、信頼を得る。
・情熱と目標へのコミットメント: 自身の情熱と強い意志で目標達成を目指す。
現代においてオーセンティックリーダーシップが必要な背景
・VUCA時代への対応: 不確実性(Volatility)、不透明性(Uncertainty)、複雑性(Complexity)、曖昧性(Ambiguity)が高まる現代(VUCA時代)において、従来の権威や短期的な成果を重視するリーダーシップでは、組織の持続的な成長が困難になっています。
・多様な働き方と価値観の出現: 働き方や個人の価値観が多様化し、メンバーは単なる指示命令ではなく、自己実現や成長を重視するようになりました。このため、メンバーの個性を尊重し、内発的なモチベーションを引き出すリーダーシップが不可欠です。
・信頼の危機: 企業の不祥事などが相次ぎ、組織やリーダーに対する信頼が揺らいでいます。表面的なカリスマ性ではなく、内面からにじみ出る「本物」の誠実さが求められています。
オーセンティックリーダーシップの重要性
オーセンティックリーダーシップを実践することは、組織に以下の重要な効果をもたらします。
・信頼関係の構築と組織力の向上:
リーダーが誠実で一貫した行動を示すことで、メンバーとの間に深い信頼関係が築かれます。これにより、メンバーのエンゲージメントやモチベーションが高まり、組織全体のパフォーマンスが向上します。
心理的安全性の確保:
透明性のあるコミュニケーションとリーダーの「弱みの開示」は、職場に心理的安全性をもたらします。メンバーは安心して意見を共有できるようになり、これがイノベーションの促進につながります。
ポジティブな企業文化の形成:
リーダー自身が価値観に忠実に倫理的に行動することで、組織全体にその姿勢が浸透し、相互の尊重と信頼を基盤としたポジティブな企業文化が育まれます。
オーセンティックリーダーシップを発揮するためには、自己理解を深める、弱みをメンバーに開示し、相互に支援し合う関係を作る。自身の行動を振り返り、価値観と行動の一致を図る等が有効であり、ぜひ実践をしてみて下さい。
★オーセンティックリーダーシップにつながる動画学習
リーダーのためのチームビルディング(全21本:130分)
リーダーの感情・怒りのコントロール(全25本:110分)




