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リーダーシップ行動の不動の二軸とは?

森田祐司

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テーマ:リーダーシップ


リーダーシップ行動不動の2軸:PM理論

日本の社会心理学者である三隅二不二氏によって提唱されたPM理論では、リーダーシップ行動を以下の2つの機能で捉えています。

1. P機能(Performance:目標達成機能)
グループの目標達成や課題解決に焦点を当てた行動です。

具体的な行動例:
・具体的な目標設定と計画立案。
・指示出しや進捗管理、統制。
・生産性や成果の向上を促す働きかけ。

2. M機能(Maintenance:集団維持機能)
グループの人間関係や集団のまとまり(士気)の維持に焦点を当てた行動です。

具体的な行動例:
・メンバーへの配慮やサポート、信頼関係の構築。
・コミュニケーションを活発化させ、意見を聴く傾聴の姿勢。
・チーム内の対立解消やモチベーションの維持。

不動の二軸のポイントと活用方法

最も重要なポイントは、P機能とM機能の両方を高いレベルで発揮することが、普遍的に有効なリーダーシップスタイルであるという点です。

P機能が強い(M機能が弱い)
一時的に成果は出るかもしれませんが、メンバーの不満が溜まり、チームの士気が低下しやすい。

M機能が強い(P機能が弱い)
チームの雰囲気は良いかもしれませんが、目標達成がおろそかになり、成果が出にくい。

両方が高い(PM型)
メンバーが高いモチベーションと協調性を保ちながら、組織目標の達成に向けて最大限の能力を発揮できる、理想的なリーダー像とされます。

この2軸は、リーダーの自己認識と能力開発の指針として活用できます。
現状の把握(自己分析): 自身のリーダーシップ行動が、P機能とM機能のどちらに偏っているかを客観的に評価します。メンバーからのフィードバック(アセスメント)も有効です。

計画的な能力強化:
・P機能が不足している場合は、具体的な目標設定のスキルや指示の明確化、フィードバックの技術を強化します。
・M機能が不足している場合は、傾聴スキル、共感力、メンバーの承認といった対人関係能力の向上に取り組みます。

状況への適応: 状況やメンバーの成熟度に応じて、P機能とM機能のどちらをより強く発揮すべきかを柔軟に判断する材料とします。

この2軸を常に意識することで、リーダーは自身の行動をバランスさせ、より効果的なリーダーシップを発揮できるようになります。

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森田祐司
専門家

森田祐司(人材開発・組織活性化専門コンサルタント)

株式会社キャリアリーダーシップラボ

経営課題の解決と人材育成の知見を有し、人と企業の成長を促す多彩なプログラムで実践的な研修を実施。ビジネスススキルの習得やチーム力強化のほか、企業ごとの人材開発戦略を構築するコンサルティングも

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