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森田祐司プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

部下(メンバー)の成長を促すフィードバックとは?

森田祐司

森田祐司

テーマ:部下育成


成長を促すフィードバックのポイント

部下の成長に繋がる効果的なフィードバックを行うための核となるポイントは以下の3点です。

具体性: 抽象的な表現を避け、いつ、どこで、何を、どのように行ったかという具体的な行動や事実に基づいて伝える。

目的(意図)の明確化: フィードバックが部下の成長や目標達成のためにあることを明確に伝え、ポジティブな意図を理解してもらう。

改善と未来志向: 現状の評価で終わらせず、次にどうすればよいかという具体的な改善点や、将来への期待を伝える。

ポジティブ・フィードバックの具体例

ポジティブフィードバックとは、相手の良い面や成果に焦点を当て、肯定的かつ前向きな言葉で伝える評価方法です。相手の承認欲求を満たし、自己肯定感やモチベーションを高め、強みや長所を伸ばす効果があり、結果として仕事への積極性や生産性の向上につながります。

■よくないケース(抽象的)
①「今日のプレゼン、よかったよ。君は優秀だ。」
②「チームへの貢献度が高いね。」

■成長を促す例(具体的・未来志向)ケース(抽象的)
①「取引先への質疑応答で、難しい質問にも即座にデータに基づいた根拠を示せたのは素晴らしかった。準備の周到さが表れている。このレベルの準備を次の提案でも続けてくれれば、さらに信頼を得られるよ」

②「先週、Aプロジェクトの進捗が遅れている時に、自らBさんのタスクを手伝うと申し出てくれてありがとう。チーム全体の成功を考える姿勢が素晴らしい。その協調性は、今後のリーダーシップを発揮する上で大きな強みになるよ。」

ネガティブ(改善点を示す)フィードバックの具体例

■よくないケース(人格批判・抽象的)
①「また報告が遅いな。君はいつも詰めが甘い。」
②「会議で発言が少ないのはやる気がないんじゃないか?」

■成長を促す例(行動・改善策・期待)ケース(抽象的)
①「〇〇プロジェクトの週次報告書が、期限の翌日に提出されたね。内容の質は高いが、遅延があると後続の意思決定プロセスに影響が出る。次回からは作成完了の1時間前に自分自身でリマインドをかけて、期限厳守を徹底してみよう。君の正確な分析力は信頼しているからこそ、スピード感も身につけてほしい。」

②「昨日の戦略会議では、君が専門とする市場分析のパートで発言が一度もなかった。貴重な知見を持っているのに、それがチームに共有されないのはもったいない。次回からは、議題が専門分野に触れたら最低1回は意見を出すという目標を立ててみよう。君の深い洞察は、チームの方向性を定める上で不可欠だ。」

成長を促すフィードバックは、「人」ではなく「行動」に焦点を当て、「過去の評価」ではなく「未来の成長」のためにあるというメッセージを伝えることが重要です。

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森田祐司
専門家

森田祐司(人材開発・組織活性化専門コンサルタント)

株式会社キャリアリーダーシップラボ

経営課題の解決と人材育成の知見を有し、人と企業の成長を促す多彩なプログラムで実践的な研修を実施。ビジネスススキルの習得やチーム力強化のほか、企業ごとの人材開発戦略を構築するコンサルティングも

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