プレゼンテーションスキルの高め方
ソーシャルスタイルとは?
ソーシャルスタイルとは、人の言動特性を「感情表現」と「自己主張」の強弱の2軸で分類し、「ドライバー」「エクスプレッシブ」「エミアブル」「アナリティカル」の4タイプに分けて理解するフレームワークです。
この診断を活用する目的は、相手のスタイルに合わせて自分のコミュニケーションを調整する(ペーシング)ことで、円滑な関係構築と効果的な情報伝達を図ることにあります。
| スタイル | 特徴 | 相手へのアプローチ |
|---|---|---|
| ドライバー | 主張強、感情控えめ。結論、効率、目標達成を重視。 | 結論から伝える。簡潔に要点を絞り、選択肢と効果を示す。感情論は避ける。 |
| エクスプレッシブ | 主張強、感情豊か。ひらめき、ノリ、周囲からの注目を重視。 | ビジョンや熱意を共有する。抽象的な話を歓迎し、アイデアを褒める。退屈な議論は避ける。 |
| エミアブル | 主張控えめ、感情豊か。協調性、人間関係、安心感を重視。 | 信頼関係を優先する。会話の最初に雑談を入れ、気持ちに配慮する。決断を急かさない。 |
| アナリティカル | 主張控えめ、感情控えめ。正確性、論理、データ、プロセスを重視。 | 詳細なデータと根拠を示す。正確な情報を提供し、順序立てて論理的に説明する。感情的な表現は避ける。 |
チームコミュニケーション向上のための具体的な活用ステップ
1. 相互理解のステップ(診断・共有)
・自分のスタイルの把握: まずは自分自身がどのスタイルかを知る。
・他者のスタイルの理解: チームメンバー全員のスタイルを診断し、結果をオープンに共有する。(例: 「田中さんはドライバー型だから、結論を先に伝えるようにしよう」)
注意点: スタイルをレッテル貼りの道具にせず、多様性を理解し、互いの強みを活かすためのツールとして用いる。
2. アプローチ調整のステップ(実践)
・報告・連絡・相談(報連相)の最適化:
・ドライバー型の上司: 報告は「結論→理由・経緯」の順で簡潔に。
・アナリティカル型の同僚: 提案は必ずデータや根拠を添えて提示する。
会議・議論での調整:
・エクスプレッシブ型には、自由に発言できる時間や場を設ける。
・エミアブル型には、「何か意見はありますか?」と個別に安心感を与えながら尋ねる。
フィードバックの調整:
・ドライバー型には、遠回しな言い方をせず、期待と改善点を明確に伝える。
・エミアブル型には、まず相手の貢献を認め、感情に配慮しつつ改善点を伝える。
この相互理解とアプローチ調整を通じて「なぜあの人はああいう言動をするのか」という誤解や衝突が減り、心理的安全性が高まり、建設的なコミュニケーションが可能になります。
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