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日本の社会人は学ばない!

森田祐司

森田祐司

テーマ:リスキリング


日本の社会人の「学ばない」現状

日本の社会人約40,000人に対する調査によると、日本の社会人の約40%が直近1年間の学習経験も、今後の学習意欲もない層であるとのことです。

学ぶ目的がわからない派(なんで学ぶの?)39.9%
学ぶ予定派(現状はやってない):13.5%
学び疲れ派(やったけどもういい):12.1%
現在学んでいる派(リスキリング人材):34.5%

学び不足の外的(企業側)要因

リスキリングの費用負担
会社が費用を負担しない場合、個人がリスキリングにかかる費用を全額負担する必要があり、経済的な負担が大きいと感じる。
リスキリングの必要性の不明確さ
リスキリングによって得られる具体的なメリットや、それが自身のキャリアにどう繋がるのかが不明確なため、学習意欲が湧きにくい。
評価制度との連動不足
リスキリングの成果が人事評価や昇給に直接的に反映されないため、学習へのインセンティブが低い。
企業の投資不足
企業が従業員のリスキリングに積極的に投資しない、またはその重要性を認識していない場合が多い。

外的要因(企業側)への対応策

企業による費用負担の拡充: 企業がリスキリングにかかる費用(受講料、教材費など)を全面的に負担する制度を導入・拡充する。
リスキリングとキャリアパスの明確化
リスキリングを通じてどのようなスキルが習得でき、それがどのような職務やキャリアアップに繋がるのかを具体的に提示する。社内公募制度との連携も有効。
評価制度へのリスキリング成果の反映
リスキリングの取り組みや習得したスキルを人事評価に組み込み、昇給や昇進の基準に含める。
補助金制度の活用推進
国や自治体のリスキリング関連の補助金・助成金制度を企業が積極的に活用し、従業員への情報提供を強化する。

学び不足の内的(個人的)要因

自己効力感の欠如
新しいスキルを習得できるのかという自信の欠如や、過去の学習経験における挫折感が学習への意欲を低下させる。
学習内容への興味・関心の低さ
会社から指示された学習内容が自身の興味や関心と一致しない場合、主体的な学習が難しい。
成功体験の不足
リスキリングによる成功体験が少ないため、学習の楽しさや達成感を感じにくい。
目的意識の欠如
なぜ今リスキリングが必要なのか、自分にとってどのような意味があるのかという目的意識が希薄。

内的要因(個人側)への対応策

学習内容の選択肢の提供
従業員が自身の興味やキャリア目標に合わせて学習内容を選択できるような選択肢を提供する。
スモールステップでの成功体験の創出
比較的短期間で習得できる内容から始め、小さな成功体験を積み重ねることで自信と学習意欲を高める。
ロールモデルの提示
リスキリングによってキャリアチェンジやスキルアップを実現した社内のロールモデルを紹介し、具体的なイメージを持たせる。
キャリアカウンセリングの実施
専門のキャリアカウンセラーやキャリアコンサルタントが個人のキャリアビジョンや強みを引き出し、リスキリングの方向性を一緒に考える機会を提供する。
コーチングの導入
学習中の課題や目標設定に対して、コーチが伴走し、内発的な動機付けをサポートする。

社会人の学びは個人の成長と企業の成長にとって不可分であり、先輩社員や専門家が学習の相談に乗ったり、アドバイスをしたりするメンター制度、社内でリスキリングに取り組む者同士が情報交換や学習をサポートし合えるコミュニティを形成、リスキリングの重要性を経営層が繰り返し発信し、全社的な意識改革を促す、リスキリングに成功した従業員を表彰したり、その体験談を共有したりすることで、組織全体のモチベーションを高める等、様々な方法で総合的に取り組んでいくことが、企業にとって日本社会全体にとって必要です。

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森田祐司
専門家

森田祐司(人材開発・組織活性化専門コンサルタント)

株式会社キャリアリーダーシップラボ

経営課題の解決と人材育成の知見を有し、人と企業の成長を促す多彩なプログラムで実践的な研修を実施。ビジネスススキルの習得やチーム力強化のほか、企業ごとの人材開発戦略を構築するコンサルティングも

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