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会社が好きか、仕事が好きかを測る!

森田祐司

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テーマ:エンゲージメント


従業員エンゲージメントとワークエンゲージメント

エンゲージメントとは、元々「約束」や「誓約」といった意味を持つ言葉ですが、ビジネスにおいては「組織や仕事に対する個人の主体的な関わり合いや貢献意欲」を指します。

この概念は、単に「満足している」という状態ではなく、従業員が組織や仕事に対して深い愛着や信頼を持ち、自ら積極的に行動しようとする心理状態を表現するものです。

エンゲージメントは、大きくワークエンゲージメントと従業員エンゲージメントの2つの観点から捉えることができます。

ワークエンゲージメント
ワークエンゲージメントは、仕事そのものに対するポジティブで充実した心理状態です。具体的には、「活力」「熱意」「没頭」の3つの要素で構成されます。つまり、ワークエンゲージメントが高い人は、仕事自体が楽しく、自ら進んで困難な課題にも挑戦する意欲を持っています。

従業員エンゲージメント
従業員エンゲージメントは、企業や組織全体に対する愛着や貢献意欲を指します。これは、企業の理念やビジョンに共感し、「この会社のために貢献したい」「組織の一員として成長したい」と自発的に思う状態です。

ワークエンゲージメントが「仕事が好き」という感情であるのに対し、従業員エンゲージメントは「会社が好き」という感情に近いと言えます。

従業員エンゲージメントは、企業や組織全体に対する愛着や貢献意欲を指します。これは、企業の理念やビジョンに共感し、「この会社のために貢献したい」「組織の一員として成長したい」と自発的に思う状態です。

両者の違いと関係性

ワークエンゲージメントと従業員エンゲージメントは混同されがちですが、それぞれ焦点が異なります。

ワークエンゲージメント: 仕事と個人の関係性
従業員エンゲージメント: 企業と個人の関係性

両者は互いに影響し合う関係にあります。ワークエンゲージメントが高まると仕事にやりがいを感じ、それが組織への貢献意欲につながることがあります。また、従業員エンゲージメントが高まれば、組織からのサポートや信頼を感じ、それが仕事への活力となることもあります。

どちらも従業員の主体的な行動を引き出し、生産性や離職率の改善につながるため、近年多くの企業がエンゲージメント向上に力を入れています。

Q12を使って従業員エンゲージメントを測る

従業員の生産性を向上させるためにマネジャーが満たすことができるニーズは12あります。このエンゲージメント向上へのアプローチはシンプルであり、効果的です。ギャラップが開発したエンゲージメント調査項目は次のとおりです。

No.調査項目
01私は仕事の上で、自分が何を期待されているかがわかっている
02私は自分がきちんと仕事をするために必要なリソースや設備を持っている
03私は仕事をする上で、自分の最も得意なことをする機会が毎日ある
04この1週間で、良い仕事をしていることを褒められたり、認められたりした
05上司あるいは職場の誰かが、自分を一人の人間として気遣ってくれていると感じる
06仕事上で、自分の成長を後押ししてくれる人がいる
07仕事上で、自分の意見が取り入れられているように思われる
08会社が掲げているミッションや目的は、自分の仕事が重要なものであると感じさせてくれる
09私の同僚は、質の高い仕事をするよう真剣に取り組んでいる
10仕事上で最高の友人と呼べる人がいる
11この半年の間に、職場の誰かが私の仕事の成長度合について話してくれたことがある
12私はこの1年の間に、仕事上で学び、成長する機会を持った

エンゲージメントサーベイの活用方法

サーベイの実施:
匿名性を確保する: 従業員が正直に回答できるよう、回答は匿名で行うことを徹底し、その旨を事前にしっかりと伝えます。

定期的に実施する:
1回限りの実施ではなく、半年に1回や年に1回など定期的に実施することで、施策の効果を測定し、時系列での変化を追跡できます。

結果の分析:
部門やチーム別に比較する: 全社的なスコアだけでなく、部門やチームごとのスコアを比較することで、エンゲージメントの低いチームを特定し、集中的なフォローアップが必要な場所を見つけ出します。

低スコア項目に注目する:
全体平均ではなく、特にスコアの低い質問項目に注目し、その原因を深掘りします。

改善策の実行:
対話とフィードバック: サーベイ結果を全従業員に共有し、特に低スコアだった項目について、チーム内で対話の機会を設けます。一方的な改善策の提示ではなく、従業員自身が解決策を考える場を設けることが重要です。

具体的な施策を講じる: 例として、「上司が部下を褒める文化の醸成」(Q4)や、「従業員のキャリアパスに関する対話の強化」(Q12)など、具体的な行動計画を立てて実行します。

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森田祐司
専門家

森田祐司(人材開発・組織活性化専門コンサルタント)

株式会社キャリアリーダーシップラボ

経営課題の解決と人材育成の知見を有し、人と企業の成長を促す多彩なプログラムで実践的な研修を実施。ビジネスススキルの習得やチーム力強化のほか、企業ごとの人材開発戦略を構築するコンサルティングも

森田祐司プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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