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キャッシュレス・ポイント還元事業に関する消費税

佐々木保幸

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テーマ:個人・法人 共通の税金

10月1日から、キャッシュレス・ポイント還元事業が始まる。関連する消費税の取扱いに留意する必要がある。

1 クレジット手数料
消費者が信販会社に支払う手数料は、包括信用購入あっせん又は個別信用購入あっせんに係る手数料又は賦払金のうち利子に相当する額であり、非課税となり(令10③九、十)、加盟店が直接契約により信販会社へ支払う手数料(債権譲渡の対価が安くなる部分)は非課税となる(令10③八)。
決済代行会社を経由しシステム利用料として支払う包括代理店契約方式等の場合は手数料が課税となるため契約内容や請求書で確認する必要がある。電子マネーは類型が多様なので、これも個々に確認が必要である。
参考:国税庁質疑応答 https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shohi/06/02.htm

2 消費者に対するキャッシュバック
キャンペーンの一環として、商品を購入した消費者に対してキャッシュバックを行う場合は、売上げに係る対価の返還等に該当する(基本通達14-1-2)。
消費者に付与した自社ポイントが使用された場合も同様である。販売促進費などで処理してしまった場合、軽減税率導入後は税額に影響するため留意する必要がある。。
参考:国税庁質疑応答 https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shohi/15/02.htm

3 デビットカードなどのキャッシュバック
提携企業によるキャッシュバックは一般的に対価の返還に当たらず不課税取引となる。

4 加盟店手数料補助金
消費税率引き上げに伴い9か月の期間限定で、加盟店(小売業等)が決済事業者に支払う加盟店手数料の1/3を国が補助する仕組みが導入される。この加盟店手数料の1/3相当額は消費税は不課税となる。決済事業者並びに加盟店の双方の会計処理において、補填金は手数料の値引きではなく手数料の補填金であるためことに留意が必要である。
参考:加盟店手数料補助公募要領 https://cashless.go.jp/assets/doc/tesuryou_kouboyouryou.pdf

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佐々木保幸
専門家

佐々木保幸(税理士)

税理士法人 洛

会計の数値をもとに、経営を一緒に考え共に成長を目指す。弁護士など異業種との交流も深く、お金にまつわることであれば専門外の問題にも力を発揮。税務関連の講師も務める。

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