多様な働き方について ~パートタイム・アルバイトの雇用について考える~
はじめに
第1部では、雇用動向調査の概要や統計を参考にする重要性についてお伝えしました。
第2部では、厚生労働省から公表された「令和7年雇用動向調査」の結果概要を分析します。入職率や離職率、就業形態ごとの動き、さらには転職に伴う賃金の変動状況など、公表された数値をもとに、現在の労働市場で何が起きているのかを客観的に見ていきます。
全国的な雇用動向と就業形態別の流動性
令和7年の全国の雇用動向を見ると、入職者数は7,526.8千人(入職率14.7%)、離職者数は7,052.6千人(離職率13.7%)となりました。
入職者が離職者を474.2千人上回り、入職超過率は+1.0ポイントと、全体としては雇用が拡大傾向にあることを示しています。 しかし、就業形態別にデータを分解すると、雇用構造の違いが見えてきます。
| 形態 | 入職率 | 離職率 | 入離超過率 |
|---|---|---|---|
| 一般労働者 | 入職率 12.0% | 離職率 11.4% | +0.6ポイント |
| パートタイム労働者 | 入職率 21.7% | 離職率 19.9% | +1.8ポイント |
正社員を中心とする一般労働者に比べ、パートタイム労働者の入職率・離職率は非常に高く、流動性が高い状態が続いています。
転職に伴う賃金変動と前職の離職理由
転職入職者の賃金変動状況を見ると、前職の賃金と比べて増加した割合は40.8%(うち1割以上増加が28.2%)となり、減少した割合の31.0%を9.8ポイント上回りました。
労働市場全体として、転職によって賃金が上がりやすい「人材獲得競争」の局面にあることが数値からも裏付けられます。
また、前職を辞めた理由(離職理由)について男女別に確認すると、それぞれの傾向が見えてきます。
【離職理由と割合】
- 男性:定年・契約期間の満了(16.1%)、給料等収入が少なかった(9.9%)
- 女性:労働時間・休日等の労働条件が悪かった(12.9%)、人間関係が良くなかった(11.5%)
まとめ
今回は雇用動向調査の結果についてまとめました。
【今回のポイント】
- 令和7年の全体では入職者752.7万人(14.7%)、離職者705.3万人(13.7%)で1.0ポイントの入職超過
- パートタイム層は入職率21.7%・離職率19.9%と流動性が非常に高く、人材の入れ替わりが激しい
- 転職者の40.8%は賃金が増加しており、離職理由は男性が給与不満・定年、女性が労働条件・人間関係不満に集中している
第3部では、これらのデータから読み取れる企業側の課題と、財務・労務のリスクについて解説します。
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