子どもに「勉強しなさい」と言う前に――親が勉強する姿を見せていますか?

篠田啓彦

篠田啓彦

テーマ:ちょっとした学力アップのコツ(その他の教科編)



「勉強しなさい!」

子どもがなかなか机に向かわないと、ついこの言葉を口にしてしまうことはありませんか?

もちろん、親御さんが「勉強しなさい」と言うのは、子どもの将来を心配しているからです。

「今のうちに勉強する習慣をつけてほしい」
「中学受験・高校受験に向けて、もっと頑張ってほしい」
「将来、困らないようにしてあげたい」

そう思うからこそ、何度も声をかけてしまいます。

しかし、ここで一度考えてみたいことがあります。

「お父さん、お母さん自身は、勉強していますか?」

実は、子どもたちは親が思っている以上に、親の言葉と行動をよく見ています。


子どもは親の「言葉」と「行動」を見ています


子どもの立場からすると、

「自分には『勉強しなさい』と言うけれど、お父さんやお母さんは勉強しているの?」

と思うことがあります。

「自分たちには努力しろと言うのに、親は何もしていないのでは?」
「結局、口だけなんじゃない?」

このように、親の言葉と行動の違いを、子どもは意外なほどよく見ています。

もちろん、親御さんには仕事があります。

家事や育児もあります。

毎日忙しく、仕事から帰ってきたら疲れているという方も少なくありません。

ですから、

「親も毎日何時間も勉強しましょう」

という話ではありません。

大切なのは、親自身が、

「大人になっても、人は学び続ける」という姿を子どもに見せること

です。


子どもに「勉強しなさい」と言う前に、親が学んでみる


子どもに勉強をさせたいのであれば、親が手本を見せることが有効です。

とはいっても、難しい勉強をする必要はありません。

例えば、

・英検の勉強
・漢検の勉強
・仕事に必要な資格の勉強
・料理について学ぶ
・興味のある本を読む
・仕事に関する勉強をする

など、何でも構いません。

重要なのは、勉強の内容ではありません。

親自身が「学ぶ人」であることを、子どもに見せることです。

「お父さんも今、資格の勉強をしているよ」
「お母さんも漢検を受けてみようかな」

そんな姿を子どもが見ることで、家庭の中に「学ぶ」という空気が生まれていきます。


「勉強しなさい」ではなく「一緒に勉強しよう」


子どもに勉強をさせるとき、

「早く勉強しなさい!」
「まだ勉強していないの?」
「ゲームばかりしていないで勉強しなさい!」

と繰り返し言ってしまうことがあります。

しかし、言葉で何度も促すだけでは、子どもの自主的な学習につながらない場合があります。

そこで、言葉を少し変えてみます。

「一緒に勉強しようか」という言葉

です。

例えば、夕食後の30分。

お父さんは資格試験の勉強。

お母さんは読書。

子どもは学校の宿題や国語の勉強。

家族それぞれが、自分の課題に取り組みます。

「勉強しなさい」と言われたから勉強するのではなく、

「家族みんなが学んでいるから、自分もやってみよう」という環境をつくる

のです。


親子で同じ資格試験に挑戦するのもおすすめ


さらに、親子で同じ資格試験を受けてみる方法もあります。

例えば、

「お父さんも漢検を受けるから、一緒に勉強しない?」

という形です。

子どもだけに努力を求めるのではなく、親も一緒に努力する。

これは、親子にとって貴重な経験になるでしょう。

子どもと親が同じ級の漢検や英検を受験することも有効です。

「今日は何ページやった?」
「この問題、難しかったね」
「次はこの範囲を勉強しよう」

そんな会話が家庭の中に生まれるかもしれません。


家庭学習の場所を「リビング」にしてみる


子どもの勉強は、必ずしも子ども部屋で行う必要はありません。

親子で勉強するのであれば、リビング学習も一つの方法です。

例えば、夜の30分間を「家族の学習時間」にします。

テレビを消して、スマートフォンを置き、それぞれが机に向かう。

親は資格や読書。

子どもは学校の宿題や受験勉強。

こうした時間を家庭の習慣にすることができれば、子どもにとって「勉強すること」が特別なことではなくなっていきます。


長時間勉強する必要はありません


「親も勉強しましょう」と言うと、

「そんな時間はありません」

と思われる方もいるでしょう。

しかし、長時間である必要はありません。

短時間でよいので、できれば毎日勉強することが良いでしょう。

例えば、

10分でも20分でも構いません。

大切なのは、

「毎日少しずつ学ぶ」という姿を子どもに見せること

です。

子どもにとっては、親が毎日机に向かっている姿そのものが、一つのメッセージになります。


子どもに勉強を強制する必要はありません


ここで注意したいのは、

「親も勉強しているのだから、あなたも勉強しなさい!」

と、別の形で子どもに強制してしまわないことです。

子どもに勉強を強制する必要はまったくありません。

まずは親が始める。

そして、子どもが興味を持って一緒に勉強し始めたら、

「一緒にできてうれしいね」
「頑張っているね」

と認めてあげる。

子どもが自分から動いたことを褒めることが大切です。


「子どもを変える」より「家庭の環境を変える」


子どもが勉強しないと、

「どうしたら、この子は勉強するようになるのだろう?」

と考えてしまいます。

しかし、考え方を少し変えてみましょう。

「子どもを変える」のではなく、「家庭の環境を変える」

のです。

親が本を読む。
親が資格試験の勉強をする。
親が新しいことを学ぶ。
親が何かに挑戦する。

その姿を毎日見ていれば、子どもの側にも何らかの変化が生まれる可能性があります。

子どもにとって、親は身近な「大人のモデル」です。

だからこそ、親の言葉だけでなく、

親の日々の姿そのものが大切

なのです。


親が成長すると、子どもも成長する


子育てをしていると、

「子どもを成長させなければ」

と思いがちです。

しかし、子どもの成長だけを考える必要はありません。

親も一緒に成長していけばいいのです。

親が新しいことを学ぶ。
親が努力する。
親が挑戦する。
親が失敗しても、また挑戦する。

そんな姿を子どもが見ていれば、子ども自身も「自分もやってみよう」と思うかもしれません。

「親が成長すると、子どもも成長できる」

これは、子どもの学習を考えるうえで、とても大切な視点ではないでしょうか。


今日からできる「親子で学ぶ習慣」




最後に、今日からできることをまとめてみましょう。

① まず親が10~20分勉強する


資格試験でも、読書でも、仕事の勉強でも構いません。

② できればリビングで勉強する


子どもに「勉強しなさい」と言う前に、親自身が机に向かいます。

③ 「一緒に勉強しよう」と声をかける


強制するのではなく、親子で学ぶ時間をつくります。

④ 子どもが一緒に勉強したら褒める


「勉強しなさい」と言うよりも、子どもが自分から動いたことを認めてあげます。

⑤ 毎日少しずつ続ける


長時間の勉強ではなく、短時間でも継続することを意識します。


「勉強しなさい」の前に、親自身が学ぶ


子どもに勉強してほしい。
学習習慣を身につけてほしい。
受験に向けて頑張ってほしい。

そう願うのは、親として当然のことです。

しかし、そのために何度も「勉強しなさい」と言う前に、一度だけ立ち止まってみませんか?

「私は、子どもの前で学んでいるだろうか?」

そして今日から、10分でも20分でもいいので、何かを学んでみましょう。

英検でも、漢検でも、資格試験でも、読書でも、仕事の勉強でも構いません。

大切なのは、

「大人も学び続ける」という姿を子どもに見せること

です。

親が学ぶ。

子どもがそれを見る。

そして、子どもも学び始める。

そんな家庭の学習環境を、少しずつつくっていきませんか?


国語専門オンライン学習塾・啓理学舎から


啓理学舎では、国語の知識や解法だけを教えるのではなく、

子どもが自ら学ぶ姿勢を育てることも大切にしています。

家庭での学習について、

「子どもがなかなか勉強しない」
「勉強するように言っても、すぐにやめてしまう」
「家庭学習の習慣をどうつくればいいかわからない」

という場合には、まず「勉強させる方法」だけを考えるのではなく、家庭の中にどのような学習環境をつくるかを考えてみることをおすすめします。

親子で一緒に学ぶ。
親が学ぶ姿を見せる。
そして、子どもの小さな一歩を認める。

その積み重ねが、子どもの「自分から学ぶ力」につながっていくのではないでしょうか。

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篠田啓彦
専門家

篠田啓彦(塾講師)

国語専門オンライン学習塾 啓理学舎

保護者の方に家族関係改善等を助言させていただくとともに、国語が苦手なお子さまでも特別な学習方法で真の「基礎学力」「国語力」が身につき、さらに各教科の成績向上、中学・高校合格へ導いている。

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