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篠田啓彦

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篠田啓彦(しのだひろひこ) / 塾講師

国語専門オンライン学習塾 啓理学舎

コラム

説明的文章の要約文作成方法

2022年12月1日

テーマ:説明的文章の要約 〜高校入試国語対策〜

コラムカテゴリ:スクール・習い事

みなさん、こんにちは。

オンライン学習塾 啓理学舎の代表の篠田です。

今回は「説明的文章の要約文作成方法」について、お話しさせていただきます。

このコラムは、中学生(特に受験生)を対象にしております。

下記のコラムを読んでいない方は、こちらを先に読んでください。

『説明的文章の要約とは?』

『一文要約 〜要約文作成前の基礎練習〜』

『キーワード/キーセンテンスを見つける 〜要約文作成前の基礎

『「意味段落」と「段落キーセンテンス」を見つける 〜要約文作成前の基礎練習〜』

原稿用紙


⑴要約文作成前に気をつけること。


◉原稿用紙を使用


字数をカウントしなければいけないため、原稿用紙を使用してください。

↓原稿用紙をプリントアウトすることもできます。
https://happylilac.net/yousi-genko.html

また、修正することもあるため、1行あけて書いてください。


◉説明的文書を300字で要約


要約する文章は、公立高校の国語入試問題の説明的文書を300字程度で書いてください。

公立高校の国語入試問題の説明的文章は、文章が標準的で、要約をするのに適した教材だからです。

また、300字にする理由は、意味が通じなかったり、表現がおかしいなど、アラが出やすいからです。


◉一文は40〜60字


一文の文字数は、40〜60字程度で書いてください。

40〜60字程度は、絶対守らないといけないものではありませんが、あまり長くなりすぎると、意味が分かりにくくなります。

ですから、それ以上になるならば、注意が必要です。


◉常体で書く



要約文は、「です・ます調」の敬体ではなく、「だ・である調」の常体で書いてください。

300字という文字数制限もあるため、なるべく文末は文字数を減らすためです。



⑵「段落キーセンテンス」をもとに各意味段落の要点のまとめる。


◉段落キーセンテンスが2文ある場合は、1文にまとめる。



一文へまとめ方がわからない方は、こちら↓
『一文要約 〜要約文作成前の基礎練習〜』


◉要約文をわかりやすくするために



要約文をわかりやすくするため、以下の3項目に注意してください。


◯指示語がある場合は戻す。


要約文を読んだだけで、意味が通るようにしなければいけません。

よって、指示語は必ず元の語句に直しましょう。


◯二重否定は肯定形に直す。


一文の中で、否定する言葉が2回重ねて使用する表現を二重否定と言います。

この表現は、否定+否定で肯定を表します。

要約する場合は、肯定形で表現します。

なぜなら、わかりやすい文章に要約することができるからです。

例)私は、泣かずにはいられなかった。→ 私は泣いた。
     否定   否定

  この説明は、正しくなくない。→ この説明は正しい(だろう)。
        否定    否定

◯疑問文は肯定の文に直す。


疑問文が出てきたら答えを探し、肯定の文にしてください。

例)「Aとは何か? Bである。」→「AとはBである。」



⑶各意味段落の要点をつないでまとめる。


各意味段落の要点をつなげる場合、以下の3点に注意してください。


◉結論の意味段落が最初か最後の場合


各段落の順序でまとめてください。


◉結論の段落が途中に出てくる場合


結論を最初か最後にくるようにまとめてください。


◉キーワードの統一


同じようなキーワードが何種類もある場合は、統一しましょう。

  例)「相違」「違い」「相異」→「相違」



⑷最終チェック


主語・述語あるいは修飾語・被修飾語の対応関係がくずれているものを「文のねじれ」と言います。

この「文のねじれ」を直すことが、要約文を書くときにとても重要です。

「文のねじれ」が直せないと偏差値50を超えることは厳しいでしょう。

逆に直せるようになると、偏差値60に届くことができるようになります。

しっかり頑張っていきましょう!


◉文にねじれがないか確認


◯主語、述語


では、主語と述語のねじれを直す問題をやってみましょう。

【問】次の「文のねじれ」を、「①主語に合わせる」「②述語に合わせる」ことで直しなさい。

「私の趣味は、読書をしています。」

【答】

①「私の趣味は、読書をすることです。」

②「私は、読書をしています。」

どうでしたか?

次は、修飾語と被修飾語のねじれです。


◯修飾語と被修飾語


①修飾語と被修飾語はなるべく近づける。

例)「この本は、悲しい東京の物語です。」
      ↓
  「この本は、東京の悲しい物語です。」

②長い修飾語→短い修飾語

長い修飾語は前、短い修飾語は後ろにして書いてください。

例)「この本は、美しいみんなに愛される小説です。」
      ↓
  「この本は、みんなに愛される美しい小説です。」

「美しい」と「みんなに愛される」が「小説」を修飾しています。

ですから、「みんなに愛される」を前にし、「美しい」を後にします。


◉意味が通るか


最後に、全体の意味が通るかどうか、しっかりと確認をして完成です!

さあ、実際に要約してみましょう!

ガッツポーズをする中学生

この記事を書いたプロ

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