音読が苦手な子は、なぜ国語も苦手になりやすいのか?
「うちの子は、文章をちゃんと読んでいるはずなのに、国語の問題になると解けません。」
「本も読んでいるのに、国語のテストの点数が上がりません。」
「文章を読むこと自体は嫌がらないのに、読解問題になると間違えてしまいます。」
小学生・中学生のお子さんをお持ちの保護者の方から、このようなご相談をいただくことがあります。
実は、ここには国語の学習で非常に大切なポイントがあります。
それは、
「文章を読んでいる」ことと「文章を理解している」ことは、同じではない
ということです。
今回は、「文章は読んでいるのに国語の問題が解けない」原因について、国語専門オンライン学習塾・啓理学舎の考え方をお伝えします。
目次
1.「読めているのに解けない」という子どもは珍しくありません
8.「国語ができない」のではなく、「読む過程」のどこかでつまずいているのかもしれません
1.「読めているのに解けない」という子どもは珍しくありません
国語の読解問題で点数が取れないと、保護者の方は、
「もっと本を読ませたほうがいいのでは?」
「もっと問題を解かせたほうがいいのでは?」
と考えるかもしれません。
もちろん、読書や問題演習が役立つ場合はあります。
しかし、その前に確認していただきたいことがあります。
それは、
「本当に文章の内容を理解しながら読めているのか?」
ということです。
例えば、文章を最後まで読んだあとに、
「この文章は何について書いてあったの?」
と聞いてみます。
すると、
「……よくわからない」
「なんとなく読んだ」
という答えが返ってくることがあります。
この場合、文字を目で追って読むことはできても、文章の内容を頭の中で整理できていない可能性があります。
2.「文字を読む」と「文章を理解する」は違う
文章を読むときには、単に文字を目で追うだけではありません。
例えば、
①文字を正確に読む
②言葉の意味を理解する
③一文の意味を理解する
④文章のつながりを理解する
⑤大切な内容を見つける
⑥文章全体の内容を整理する
というような、さまざまな力が必要になります。
ところが、国語が苦手な子どもの中には、
「最後まで読んだ=読めた」
と考えてしまう場合があります。
しかし、文章を最後まで読んでいても、内容が頭の中に残っていなければ、設問に答えることは難しくなります。
つまり、
「読む」→「理解する」→「考える」→「答える」
という過程のどこかでつまずいている可能性がある
のです。
啓理学舎では、この「どこでつまずいているのか」を確認することを大切にしています。
3.国語の問題が解けない子に見られる5つの状態
では、「文章は読んでいるのに問題が解けない」という場合、具体的にはどのような状態が考えられるのでしょうか。
①言葉の意味がわからない
文章の中に知らない言葉がたくさん出てくると、文章全体の意味を理解することが難しくなります。
例えば、
「主人公は困惑した。」
という一文があったとします。
「困惑」という言葉の意味がわからなければ、主人公がどのような状態なのか理解できません。
一つ一つの言葉の理解が不十分だと、文章全体の理解にも影響します。
② 一文の意味を正確に理解できていない
文章を読んでいるとき、
「言葉は読めているけれど、何を言っているのかわからない」
ということがあります。
特に、長い一文や複雑な構造の文章では、この問題が起こりやすくなります。
主語と述語の関係や、修飾されている言葉などを整理できないと、文章の意味を取り違えてしまいます。
③ 文と文のつながりを理解していない
文章は、一文だけで完結しているわけではありません。
前の文と次の文には、何らかのつながりがあります。
例えば、
「しかし」
「だから」
「つまり」
「たとえば」
などの接続語には、文章の論理的な関係を示す重要な役割があります。
こうした接続語を意識せずに読むと、「筆者は結局何を言いたいのか」がわからなくなってしまいます。
④ 大切なところと、そうでないところを区別できない
文章を読むときには、すべての文が同じ重要度というわけではありません。
特に説明文では、
・筆者の主張
・その理由
・具体例
・根拠
・言い換え
などが出てきます。
ところが、
国語が苦手な子どもは、文章のすべてを同じように読んでしまう
ことがあります。
そのため、
「結局、この文章で一番大切なのは何?」
と聞かれると、答えられなくなります。
⑤ 設問が何を聞いているのかわからない
文章を理解していても、問題が解けないケースがあります。
その原因の一つが、
「設問を正確に理解していない」
ことです。
例えば、
「なぜですか。」
と聞かれているのに、結果を書いてしまう。
「本文中の言葉を使って答えなさい。」
と書いてあるのに、自分の言葉だけで答えてしまう。
「最も適切なものを選びなさい。」
という問題なのに、本文との一致を確認せず「なんとなく」で選んでしまう。
このような場合、文章を読む力だけでなく、問題文・設問を読む力も必要になります。
4.「読書量が多いのに国語が苦手」なのはなぜ?
「うちの子は本をたくさん読んでいます。それなのに国語が苦手です。」
というご相談もあります。
これは決して矛盾ではありません。
読書は、語彙や文章に触れる機会を増やすという意味で大切です。
しかし、
読書量が多いことと、読解問題で正確に答えられることは、必ずしも同じではありません。
読書では、自分のペースで読み進めることができます。
一方、国語のテストでは、
「筆者の主張は何か」
「なぜそう考えたのか」
「本文のどこにその根拠があるのか」
「この言葉は何を指しているのか」
などを、設問に合わせて正確に読み取る必要があります。
つまり、
「本を読む力」と「問題を解くために文章を読む力」には、共通する部分がありながら、それぞれ異なる部分もある
のです。
5.「問題をたくさん解けば国語はできる」のでしょうか?
国語の成績が上がらないと、
「もっと問題集をやらせよう」
と考えることがあります。
しかし、問題を解く量だけを増やしても、同じところでつまずいている場合には、なかなか改善しません。
例えば、
「文章の重要な部分を見つけられない」
という原因がある子どもに、10問、20問、30問と問題を解かせたとしても、
「なぜ間違えたのか」
を確認しなければ、同じ読み方を繰り返してしまう可能性があります。
大切なのは、
「何問解いたか」だけではなく、「どのように文章を読んだのか」を見ること
です。
6.国語は「読む・理解する・考える・答える」の過程が大切
啓理学舎では、国語を単に「問題を解く教科」とは考えていません。
国語の問題を解くためには、
読む
↓
理解する
↓
考える
↓
根拠を探す
↓
答える
という過程があります。
例えば、選択問題で間違えた場合にも、
「正解は③です」
だけでは、次の問題で同じ間違いをする可能性があります。
それよりも、
「本文のどこを読んだ?」
「その答えの根拠はどこ?」
「この選択肢は本文の内容と一致している?」
と確認することが重要です。
そうすることで、
「なんとなく答える」から「本文を根拠にして答える」
という読み方へ変えていくことができます。
7.家庭でできる「読めているか」の確認方法
では、ご家庭ではどのように確認すればよいのでしょうか。
文章を読み終えたあとに、次のような質問をしてみてください。
①「この文章は何について書いてあった?」
文章全体のテーマを説明できるか確認します。
②「一番大事なところはどこ?」
重要な部分を見つけられるか確認します。
③「どうしてそうなったの?」
理由や原因を説明できるか確認します。
④「この『それ』は何を指している?」
指示語の内容を確認します。
⑤「この答えは文章のどこに書いてある?」
答えの根拠を探させます。
ここで重要なのは、子どもを責めないことです。
「なんでわからないの?」
ではなく、
「どこまではわかった?」
と聞いてみてください。
子どもがどこでつまずいているのかが見えてくることがあります。
8.「国語ができない」のではなく、「読む過程」のどこかでつまずいているのかもしれません
「国語ができない」
と一言で言っても、その原因は一人ひとり違います。
ある子は語彙が原因かもしれません。
別の子は文章を読む速度に問題があるかもしれません。
また別の子は、一文の意味を取ることが苦手なのかもしれません。
さらに、
・文章の要点をつかめない
・設問を正確に読めない
・本文から根拠を探せない
・記述答案の作り方がわからない
など、さまざまな原因が考えられます。
だからこそ、
「国語が苦手だから、国語の問題をたくさん解かせる」
だけでは十分ではありません。
まず、
「どこでつまずいているのか」を確認することが大切
なのです。
9.啓理学舎が大切にしている「原因を探す国語指導」
国語専門オンライン学習塾・啓理学舎では、単に国語の問題をたくさん解かせることだけを目的にしていません。
大切にしているのは、
「読む・理解する・考える・答える」
という過程です。
お子さんが国語の問題を間違えたとき、
「なぜ間違えたのか?」
「文章のどこでつまずいたのか?」
「設問をどのように読んだのか?」
「答えの根拠をどこに求めたのか?」
を確認していきます。
つまり、
国語ができない
↓
問題をたくさん解く
ではなく、
国語ができない
↓
なぜ?
↓
つまずいている原因を確認する
↓
必要な力を育てる
という考え方です。
10.「文章は読んでいるのに国語ができない」と悩んでいる方へ
「うちの子は文章を読んでいるのに、なぜ国語ができないのだろう?」
そう感じているのであれば、まず「読んでいる」ということの中身を確認してみてください。
「文字を目で追っていること」と、
「文章の内容を理解し、必要な情報を整理し、本文を根拠にして答えること」
は同じではありません。
そして、国語の苦手には、一人ひとり異なる原因があります。
大切なのは、結果だけを見て「国語が苦手」と決めつけるのではなく、
「どこでつまずいているのか」を見つけること
です。
啓理学舎では「国語が苦手な原因」を一緒に探します

「本を読んでいるのに国語ができない」
「文章は読めるのに、読解問題になると解けない」
「国語の問題をたくさん解いているのに、成績が上がらない」
このようなお悩みをお持ちの方は、一度、お子さんの「文章の読み方」を見直してみてはいかがでしょうか。
啓理学舎では、単に問題を解かせるのではなく、
「読む → 理解する → 考える → 答える」
という国語の過程を大切にし、お子さんがどこでつまずいているのかを確認しながら指導しています。
「うちの子は、なぜ国語ができないのだろう?」
そう感じていらっしゃる保護者の方は、ぜひ一度ご相談ください。


