家族経営の経理コーチング⑥ 日繰り表を財務分析ツールにする。お金に色をつけると見通しが明るくなるー前編

「日繰り表はつけ始めたけれど、なんとなく続かない」そんな声をよくいただきます。これまでの回では、
・お金がすぐなくなる理由
・お金の流れの見える化
・日繰り表は“羅針盤”になる
という流れでお話ししてきました。今回はその先、どうすれば日繰り表が“使える状態”になるのかを整理します。
日繰り表は「記録」ではなく「使うもの」
日繰り表は、
・はいる(入金)
・でる(出金)
・のこる(残高)
を整理するシンプルな表です。ですが、本来の役割はそこではありません。未来の残高を見て、次の一手を決めること。つまり、経営の意思決定ツールです。
数字が苦手でも大丈夫な理由
日繰り表に必要なのは、「正確さ」よりも「流れ」です。細かい仕訳や難しい会計知識は必要ありません。
はいる − でる = のこる
このシンプルな形で十分に機能します。
続けるための6つのコツ
ここからは、実際の現場で続いているやり方をお伝えします。
ざっくりでいい
最初から完璧にやろうとすると続きません。千円単位でも、一括でも構いません。まずは全体の流れが見えることが大切です。
こまめに
まとめて記録すると、過去の整理になります。日繰り表は、これからを考えるためのものです。最初は毎日、慣れたら週1回でも問題ありません。
さきまで書く
ここが最も重要です。未来を書かなければ、判断ができません。今月末、できれば来月末まで。ざっくりで構いませんので、先を描いてみてください。
答えは現場にある
未来の数字は、経理だけでは分かりません。営業の状況、仕入の予定、現場の動き。そうした情報を集めることで、精度が上がります。日繰り表は、自然と社内の会話を生むツールでもあります。
コロコロ変えていい
予想は外れて当然です。修正を繰り返すことで、精度が上がります。地図アプリと同じように、更新しながら使っていきます。
みえるところに、まいにち見る
日繰り表は、閉じた資料にすると効果が薄れます。経営者と共有できる場所に置き、日々の変化を確認し、次の一手を考える。この積み重ねが判断力を育てます。
日繰り表が変えるのは「数字」ではなく「会話」
実際に取り組んだ方からは、
「不安が具体的に見えるようになった」
「お金の話を前向きにできるようになった」
という声が届いています。日繰り表は、数字を整えるだけでなく、人と人との関係や対話も変えていきます。
まとめ
日繰り表は難しいものではありません。
ざっくりでいい
こまめに続ける
さきまで書く
コロコロ変えてよい
みえるところに置く
まいにち見る
この積み重ねが、判断できる経営につながっていきます。
「なんとなく不安」だった状態が、
「こうすればいい」に変わる。
その最初の一歩として、日繰り表を取り入れてみてください。
経営や資金繰りについて
・数字に苦手意識がある
・資金繰りに不安がある
・判断に迷うことが増えている
こうした状態は、整理することで大きく変わります。お気軽にご相談ください。


